過去問

「社労士試験 徴収法 保険関係の消滅」徴収-130

このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。

なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今回は、徴収法における「保険関係の消滅」について見てみたいと思います。

保険関係の消滅には、事業の廃止によるものと、暫定任意適用事業の事業主が厚生労働大臣の認可を受けるものの2種類があるので、

違いに注意しながら過去問を読んでみましょう。

 

事業を廃止した場合の保険関係の消滅

(平成29年労災問9A)

労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業を廃止したときは、

当該事業に係る保険関係廃止届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならず、

この保険関係廃止届が受理された日の翌日に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅する。

 

解説

解答:誤り

保険関係が成立している事業が「廃止」または「終了」したときは、

その事業の保険関係は、その翌日に当然に消滅します。

なので、保険関係廃止届を提出するという規定はありません。

ただし、確定保険料の申告・納付をして労働保険料の精算をする必要はあります。

では、事業が廃止するわけではなく、暫定任意適用事業の事業主が、

厚生労働大臣の認可を受けて保険関係を消滅させる場合の取り扱いがどうなるのか見てみましょう。

 

暫定任意適用事業の保険関係を消滅させる場合の手続き

(令和3年労災問8D)

労災保険に係る保険関係の消滅を申請しようとする労災保険暫定任意適用事業の事業主は、保険関係消滅申請書を所轄労働基準監督署長を経由して所轄都道府県労働局長に提出し、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、当該事業についての保険関係が消滅する。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

暫定任意適用事業保険関係を消滅させるには、

保険関係消滅申請書を提出し、厚生労働大臣の認可を受ける必要があります。

厚生労働大臣の認可があった日の翌日に保険関係は消滅します。

ただし、保険関係消滅申請書を提出するだけではたりず、

労働者の同意を得ることが必要です。

労働者の同意については、労災保険と雇用保険で違いがありますので確認しましょう。

 

保険関係の消滅にかかる労働者の同意

(平成29年労災問9E)

労働保険の保険関係が成立している暫定任意適用事業の事業主は、その保険関係の消滅の申請を行うことができるが、労災保険暫定任意適用事業と雇用保険暫定任意適用事業で、その申請要件に違いはない。

 

解説

解答:誤り

暫定任意適用事業の保険関係を消滅させる際、

労災保険では労働者の過半数の同意、

雇用保険では労働者の4分の3以上の同意

が必要となります。

 

今回のポイント

  • 保険関係が成立している事業が「廃止」または「終了」したときは、その事業の保険関係は、その翌日に当然に消滅します。
  • 暫定任意適用事業保険関係を消滅させるには、保険関係消滅申請書を提出し、厚生労働大臣の認可を受ける必要があります。
  • 暫定任意適用事業の保険関係を消滅させる際、労災保険では労働者の過半数の同意、雇用保険では労働者の4分の3以上の同意が必要です。

 

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