過去問

「社労士試験 雇用保険法 5分で読める!教育訓練給付のキモ」過去問・雇-63

教育訓練給付は、だんだん種類が増えているという印象を受けているのですが私だけでしょうか。苦笑

それだけ雇用を守るために被保険者のスキルを上げる援助に力を入れているということなのでしょうか。

支給要件も改正が加えられたりしていますので丁寧に押さえていきたいですね。

それでは最初の問題を見てみましょう。

教育訓練給付を受けるためには、支給要件期間と言って、一定の被保険者期間が必要となります。

言いかえると、雇用保険料を一定期間納めた人が対象になるということですね。

この支給要件期間が1問目の論点になっていますので確認していきましょう。

 

教育訓練給付の支給要件期間は?

(平成29年問5C)

雇用保険法第60条の2に規定する支給要件期間が2年である高年齢被保険者は、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受け、当該教育訓練を修了した場合、他の要件を満たしても教育訓練給付金を受給することができない。

 

解説

解答:誤り

問題文のケースであれば教育訓練給付金を受給することができます。

まず、高年齢被保険者も教育訓練給付金を受けることができます

支給要件期間は、一般教育訓練や特定一般教育訓練、専門実践教育訓練では3年以上が原則ですが、

はじめて受給する場合は、支給要件期間は1年以上あれば大丈夫です。

なので、問題文の場合でも所定の要件を満たせば教育訓練の給付金を受給することができます。

で、教育訓練給付金は、教育訓練を受けた費用に対して一定の割合の金額が支給される仕組みになっています。

ただ、教育訓練にかかった費用といっても、受講料をはじめ、交通費や検定の受験料など色々とあります。

その中でどれが教育訓練給付金の対象になるのか、次の問題では一般教育訓練が論点になっていますので見てみましょう。

 

一般教育訓練の給付金の対象となる費用はなに?

(平成25年問4ア)

一般教育訓練に係る教育訓練給付金の算定の基礎となる、教育訓練の受講のために支払った費用として認められるのは、入学料及び受講料(当該教育訓練の期間が1年を超えるときは、当該1年を超える部分に係る受講料を除く。)だけである。

 

解説

解答:誤り

一般教育訓練で認められる費用は、入学料受講料だけでなく、キャリアコンサルティングの費用も含まれます。

ただ、交通費や検定の受験料は対象外です。

受講料が1年分であるという記載は正しいですが、もし、短期訓練受講費の支給を受けている場合は、その部分は対象外となります。

また、キャリアコンサルティングの費用ですが、受講開始日前1年以内に受けたものが対象となり、2万円が上限となります。

では、肝心の請求ですが、どのタイミングでいつまでにしなければならないのでしょうか。

次の問題も一般教育訓練給付金がテーマになっていますので、見ていくことにしましょう。

 

一般教育訓練給付金の請求期限

(平成25年問4ウ)

一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとする者は、当該教育訓練給付金の支給に係る教育訓練を修了した日の翌日から起算して1か月以内に、教育訓練給付金支給申請書に所定の書類を添えて、管轄公共職業安定所の長に提出しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

一般教育訓練の場合は、教育訓練を修了してから1ヶ月以内に教育訓練給付金の支給申請書など必要書類を管轄公共職業安定所長に提出する必要があります。

一般教育訓練の場合は、訓練を修了してからでいいということですね。

ちなみに、特定一般教育訓練や専門実践教育訓練の場合は、まず訓練を開始する1ヶ月前までに必要書類を提出するところからのスタートとなります。

この請求期限については、表現を変えて出題されることもあります。

次の問題を読んでみましょう。

 

一般教育訓練給付金の請求期限 その2

(平成27年問4ア)

一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとする者は、やむを得ない理由がある場合を除いて、当該教育訓練給付金の支給に係る一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して3か月以内に申請しなければならない。

 

解説

解答:誤り

やむを得ない理由がある場合を除いて、という規定はなく、期限も「1か月以内」に行う必要があります。

「やむを得ない理由がある場合を除いて」と書かれると、「あれ?どうだったかな?」と不安になってしまうことがあります。

問題文の表現に惑わされず、知識をしっかりと押さえた上で、自信を持って解答できるようにしたいですね。

では最後に、支給申請を受けた公共職業安定所長が、いつまでに教育訓練給付金を支給する決まりになっているのか見ておきましょう。

見るべきところは、「どの時点で」、「いつまでに」という点です。

 

一般教育訓練の給付金はいつもらえる?

(平成25年問4オ)

管轄公共職業安定所の長は、一般教育訓練又は特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金を支給する。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

支給決定」をした日の翌日から「7日以内」に支給することになっていますから、支給申請をした日からではないということですね。

支給決定をしてから7日以内、というのは専門実践教育訓練でも基本的には同じです。

 

今回のポイント

  • 支給要件期間は、一般教育訓練や特定一般教育訓練、専門実践教育訓練では3年以上が原則ですが、はじめて受給する場合は、支給要件期間は1年以上あれば大丈夫です。
  • 一般教育訓練で認められる費用は、入学料受講料だけでなく、キャリアコンサルティングの費用も含まれます。
  • 一般教育訓練の場合は、教育訓練を修了してから1ヶ月以内に教育訓練給付金の支給申請書など必要書類を管轄公共職業安定所長に提出する必要があります。
  • 管轄公共職業安定所長は、一般教育訓練や特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を決定したときは、その日の翌日から起算して7日以内に教育訓練給付金を支給することになっています。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

試験日が近づくにつれ、不安になる時期こそ自分を褒めてあげましょう。

毎日勉強を積み重ねている自分に対して、あなた自身が自分を認めてあげることが、

不安から解放されて勉強の生産性を上げる方法なのです♫

 

各科目の勉強法の記事をまとめました

労働基準法から一般常識までの全科目の勉強法の記事をまとめましたのでぜひご覧ください

リンク「社労士試験 独学合格法 各科目の勉強方法の記事をまとめました!」

 

科目ごとにまとめて記事を見ることができます!

スマホでご覧になっていただいている場合は、一番下までスクロールすると、科目名が並んでいますのでご覧になりたい科目をタップいただくと、その科目だけの記事を見ることができます。

もしくは、一番右上の三本線(メニューになっています)をタップしていただいて科目名を表示させる方法もあります。

ぜひご活用ください!

関連記事

  1. 【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 労基法 賃金の保障」過去問・労…

  2. 【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 雇用保険法 基本手当の受給手続…

  3. 【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 労働に関する一般常識 労働契約…

  4. 「社労士試験 社会保険に関する一般常識 範囲の広い介護保険法の攻略法と…

  5. 社労士試験勉強法 過去問攻略!「労基法 労働者に損害賠償請求するのアリ…

  6. 【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 労働に関する一般常識 労働経済…

  7. 【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 社会保険に関する一般常識・社会…

  8. 「社労士試験 国民年金法 保険料」国年-156

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。