このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、国民年金法から「被保険者期間の計算」について見てみたいと思います。
被保険者期間の算入のルールがどうなっているのか、過去問を読みながら確認しましょう。
20歳になったことによる第1号被保険者の資格取得日
(令和元年問3E)
平成11年4月1日生まれの者が20歳に達したことにより第1号被保険者の資格を取得したときは、平成31年4月から被保険者期間に算入される。
解説
解答:誤り
問題文の場合、平成31年3月が資格取得月となります。
被保険者期間を計算する場合は、「月」によるものとなり、
被保険者の資格を取得した日の属する月から被保険者期間として算入されます。
ただ法律上、20歳に「達した日」というのは、20歳の「誕生日の前日」のことを指しますので、
4月1日生まれの方にとって、20際に達した日というのは3月31日ということになります。
したがって、4月生まれの場合、被保険者期間は平成31年3月から算入されます。
さて、同じ月の中で資格の取得と喪失があった場合の取り扱いについて見てみましょう。
下の問題では、月の途中で資格を喪失しているのですが、被保険者期間はどうなるのでしょうか。
同一の月内に資格の取得と喪失があった場合の被保険者期間は?
(平成29年問10D)
平成29年3月2日に20歳となり国民年金の第1号被保険者になった者が、同月27日に海外へ転居し、被保険者資格を喪失した。この場合、同年3月は、第1号被保険者としての被保険者期間に算入される。なお、同月中に再度被保険者資格を取得しないものとする。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
先ほど、被保険者期間を計算する場合は「月」によるものと述べましたが、
同一の月内に資格の取得と喪失があった場合は、その月は1ヶ月の被保険者期間として計算されます。
もし、資格を喪失した後に、新たに被保険者期間を取得したときは、後に取得した被保険者資格をもって1ヶ月の被保険者期間とします。
では最後に、被保険者資格の喪失について確認しておきましょう。
第1号被保険者は、原則として60歳になると資格を喪失しますが、被保険者期間の扱いはどうなるのでしょうか。
60際に達して資格喪失する場合の被保険者期間
(平成26年問5A)
昭和29年4月1日生まれの第1号被保険者は、平成26年に60歳に達するが、その際、引き続いて任意加入被保険者又は第2号被保険者とならない場合、平成26年3月までが被保険者期間に算入される。
解説
解答:誤り
問題文の場合、平成26年2月までが被保険者期間として算入されます。
被保険者期間は、資格を喪失した日の属する月の前月までが算入されます。
60歳に達した日は、20歳のときと同様、誕生日の前日となるので、
3月31日に60歳に達したことになります。
なので、3月の前月である2月までが被保険者期間として算入されることになります。
今回のポイント
- 被保険者期間は、被保険者の資格を取得した日の属する月から算入されます。
- 同一の月内に資格の取得と喪失があった場合は、その月は1ヶ月の被保険者期間として計算されます。
- 被保険者期間は、資格を喪失した日の属する月の前月までが算入されます。
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