社労士試験で雇用保険法というと、どんなイメージを持ちますか?
「給付の種類が多くてややこしい」とか「覚える数字が多い」、「法改正がしょっちゅうある」などの理由で苦手意識を持っている人が多い科目です。
あと、「算定対象期間:算定基礎期間」や「高年齢求職者給付金:高年齢再就職給付金」など、似たような単語があるのも頭がごちゃごちゃになりやすいです。
ですが、問題文ベースで見ると、文章も短くて事例問題もほとんどなく、過去問ベースの問題が多いのが特徴です。
言いかえると、いかに「記憶を正確に引き出せるか」がポイントになります。
今回は、雇用保険法を勉強する上で、ドツボにハマらないようにするための方法をお伝えしますね。
失業等給付の全体像、見えていますか?
雇用保険法でキモになるのは、何といっても「失業等給付」です。
基本手当など、超頻出の項目があるのに加えて、似たような単語が並ぶ落とし穴の多いセクションでもあるのがこの失業等給付なのです。
求職者給付をマスターすれば雇用保険法のほとんどをカバーできます。
ただ、給付の種類がズラっと並んでいますから、やみくもに過去問を解いても知識がごちゃごちゃになるだけで、なかなか理解が進みません。
では、効率的に勉強を進めていくにはどうすればいいのか?
ズバリ!
全体像から入っていく
のです。
「失業等給付の体系図をなにも見ずに書けますか?」といったことを聞いたことはありませんか?
失業等給付はまず、「求職者給付」、「就職促進給付」、「教育訓練給付」、「雇用継続給付」に分かれますよね。
で、「求職者給付」はさらに、「一般被保険者向け」、「高年齢被保険者向け」、「短期雇用特例被保険者向け」、「日雇労働被保険者向け」の給付に分かれます。
その「一般被保険者向け」の給付に「基本手当」が配置されているわけですね。
というように、失業等給付は色々と枝分かれしていますから、どんな体系になっているのか全体像を頭にイメージできるようになると、覚える論点が次々と出てきても、記憶の引き出しに整理できるので記憶も定着しやすくなるのです。
なので、最初はテキストにある失業等給付の体系図を覚えることから始めましょう。
体系図が頭に入ったら次の段階です。
問題の論点が体系図のどこに位置するかを確認
失業等給付の過去問を解くのも、まずは基本的な問題から始めましょう。
問題の数を絞り込んで、短期間に繰り返すのが知識定着のコツです。
で、問題を解いたときに、その論点が体系図のどこに位置しているのかを実際の目で体系図を確認すると、だんだん知識が記憶の引き出しに整理されるようになるのです。
たとえば、洋服をタンスから出すときに、「Tシャツは一番右の上から2番目の引き出し」という情報を、自分の頭が勝手に思い出してTシャツを出すことができますよね。
それと同じように「◯◯の論点は、求職者給付の基本手当の引き出しだな」、というように覚えていくと論点の知識が増えても混乱しにくくなります。
失業等給付のメドがついたら、雇用保険二事業など残りの勉強を進めると良いでしょう。
繰り返しますが、全体と細部を頻繁に行き来することが雇用保険法を効率的に攻略するカギです。
次に大切なことは、
飛ばす勇気を持とう!
です。
これは社労士試験の勉強全体に言えることです。
疑問が出ると、ついついテキストやネットで調べ出して気がついたら30分経っていた、なんて経験があると思います。
たとえば、「算定基礎期間」の問題を解いていたときに、「あれ?算定対象期間て何だったっけ」みたいな感じです。
パッと調べて確認できればいいのですが、細かい要件のところまではいってしまって夢中になることがあります。
でも、一つの論点にそこまで時間をかけてしまっていては、いくら時間があっても足りません。
社労士試験は雇用保険法だけでなく、あと9科目もあるのですから。
知識が定着するまでは、とにかく短いスパンで問題演習と全体像の確認を繰り返して、知識のベースを築くことが最優先です。
飛ばす勇気を持ちましょう!
まとめ
いかがでしょう。
雇用保険法は、勉強方法を間違わなければ得意科目にすることができ、得点源になります。
そのためには、求職者給付の全体像を最初に頭に入れてから、問題演習に取り組み、その論点がどの枝葉に位置しているのかを押さえれば、整理された形で記憶ができます。
また、細かいところで止まらず、短いスパンで繰り返すことが知識を定着させることに非常に有効になります。
あなたの合格を心から応援しています!
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