厚生年金法と聞くと、「在職老齢年金の支給停止基準額」とか、「報酬比例部分の支給開始年齢の引き上げ」など、ロクなイメージがありませんよね。
国民年金とひっくるめて年金科目に対して苦手意識を持っていませんか?
いや、「中高齢の寡婦加算」だの「障害手当金」だのと、国民年金よりも覚えることが多くて、厚生年金の方が面倒くさいと思っている人が多いかも知れませんね。
かくいう私もその1人でした。
合格する年までは。。。
合格した年は国民年金、厚生年金といった年金科目の方が、労働科目よりもむしろ点が取れて、合格を決定づけることができたのです。
では、どうして年金科目を得点源にすることができたのでしょうか。
今回は、厚生年金を得点源にする3つの秘密についてお話しましょう。
厚生年金法を得点源にする3つの秘密とは?
では早速、結論から申し上げましょう。
- 選択と集中
- 横断と縦断で縦横無尽学習
- 老齢厚生年金に時間をかけ過ぎない
です。
まず一つ目の
1、選択と集中
についてお話しします。
厚生年金法は、先ほど述べた中高齢の寡婦加算など、国民年金法と比べて独自の制度があるので、勉強の範囲が広いです。
また、学習を開始するタイミングも、最後の方になるので、そもそも勉強時間が足りていません。
したがって、いかに効率的に勉強を進めていくかが重要になるのです。
具体的には、
「被保険者」、「適用事業」、「届出」、「標準報酬月額」、「老齢厚生年金」、「障害厚生年金」、「遺族厚生年金」
などの頻出科目を徹底的に押さえましょう。
上記に述べたところは、健康保険法や国民年金法とかぶっている所も多いので、まったくのゼロから知識を吸収するわけではない分、学習も進めやすいと思います。
ですので、テキストの読み込みも大切ですが、過去問演習で知識の定着を図るといいでしょう。
で、学習を進めていくうちに、
国民年金法や、年金同士(例:障害と遺族)で知識がごちゃごちゃになってくると思います。
そのときに有効なのが2つ目の秘密です。
2、横断と縦断で縦横無尽学習
これはどういうことかというと、
- 国民年金法と厚生年金法 → 横断
- 老齢と障害と遺族 → 縦断
これら上記の視点から串刺し学習をするということです。
具体的にお話ししましょう。
たとえば、
「支給要件」、「支給停止要件」、「失権事由」、「子や配偶者への加算」
などの要件は、国民年金法でも出てきますし、
老齢厚生年金や障害厚生年金、遺族厚生年金の間でも存在します。
それぞれのカテゴリーでどのように規定されているのかを、整理して覚えていくのです。
横断や縦断と言っても、どうやって比較するのか?
それは、、、
テキストの索引や目次を活用する
のです。
たとえば、索引で「事後重症」の部分を見てみると、国民年金の障害基礎年金や厚生年金の障害厚生年金で出てきますよね。
過去問演習のときに障害厚生年金の事後重症について出てきたら、国民年金法ではどうなっているのかを確認してみるのです。
また、「失権事由」について障害厚生年金と遺族厚生年金でどうなっているのかを調べたりすると、知識が定着しやすくなりますので、横断・縦断学習は非常にオススメです。
ぜひお試しください。
では最後の秘密に迫ります。
3、老齢厚生年金に時間をかけ過ぎない
さきほど、厚生年金法は勉強の範囲が広い、と申し上げましたが、
逆に言うと、出題される問題の内容もバラバラということが言えます。
厚生年金法は小問で50問(大問10×小問5問)出題されますが、たとえば一番苦手と言えそうなものの一つである、老齢厚生年金の在職老齢年金がどれだけ出題されるのか、と考えてみましょう。
「在職老齢年金だけで大問が複数出題される可能性はほとんどない」
です。
それどころか、老齢厚生年金だけで大問が構成されることもあまりありません。
であれば、在職老齢年金や特別支給の老齢厚生年金などのややこしい部分に時間と労力をかけ過ぎても、得点にはあまり響かない、ということになります。
もちろん、まったく手をつけないわけにはいきませんが、たとえば在職老齢年金の仕組みについて、ウンウンと脳みそをイジメるよりも、先に述べた頻出項目の攻略に時間をかけた方が、厚生年金法を得点源に昇格させることができます。
なので、一番目の秘密に戻りますが、いかに「選択と集中」が大事かお分かりいただけると思います。
まとめ
いかがでしょうか。
厚生年金法や国民年金法の年金科目を得意科目にすることができれば、社労士試験合格に一気に近づくことができます。
下記の国民年金法の勉強法の記事もぜひご覧いただき、参考にしていただければ嬉しく思います。
それでは、あなたの合格を心より応援しています!
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