「雇用保険法 通則の中身をまるっと説明します!」過去問・雇-36

雇用保険法での通則は、未支給の失業等給付の請求と、課税、不正行為をした時の処置について過去に出題されています。

雇用保険法ならではの通則といえば、不正行為をした時の「3倍返し」ですかね。

一通り全科目を勉強していると、「あ、この言い回し見たことがある!」ということも出てくると思いますが、それをきっかけにして横断学習をしていくのも良いと思います。

それでは過去問を見ていくことにしましょう。

最初の問題は、未支給の失業等給付の請求についてです。

未支給の失業等給付を請求できる親族の範囲はどうなっていたでしょうか。

 

内縁の配偶者は未支給の失業等給付の支給を請求できる?

(平成23年問7A)

失業等給付の支給を受けることができる者が死亡し、その者に支給されるべき失業等給付でまだ支給されていないものがある場合において、その者と事実上の婚姻関係にあったXと、両者の子Yが、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたとき、Xは自己の名でその未支給の失業等給付の支給を請求することができない。

 

解説

解答:誤

問題文にある「事実上の婚姻関係にあったX」は自己の名で支給の失業等給付の支給を請求することができます

未支給の失業等給付は、

その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で、

その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の失業等給付の支給を請求することができます

では、実際に未支給の失業等給付の請求をしようと思ったらどこにすればいいのでしょう。

近所のハローワークに行けば受け付けてくれるのでしょうか?

 

未支給の失業等給付の請求はどこにするのか

(令和元年問4E)

未支給の失業等給付の請求を行う者についての当該未支給の失業等給付に関する事務は、受給資格者等の死亡の当時の住所又は居所を管轄する公共職業安定所長が行う。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

未支給の失業等給付に関する事務は、受給資格者等の死亡の当時住所又は居所を管轄する公共職業安定所長が行うことになっています。

通常の基本手当などの手続きも受給資格者の住所を管轄する公共職業安定所で行いますから筋は通っていますよね。

で、基本手当といえば、平たくいえば収入を得ているわけですがそれについて税金はかかるのでしょうか。

もし基本手当以外にバイトなどの収入があると基本手当に課税、なんてことがあるのでしょうか。

 

収入があったら基本手当に税金がかかる??

(平成29年問1E)

政府は、基本手当の受給資格者が失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合であっても、当該基本手当として支給された金銭を標準として租税を課することができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりで、自己の労働によって収入を得た場合でも、基本手当として支給された金銭を標準として租税を課することができません。

ただ、税金はかかりませんが、基本手当の日額が減額される可能性はあります。

自己の労働による収入があっても課税されないのは分かりましたが、高年齢雇用継続給付のように賃金収入があることが前提になっているものも同じなのでしょうか。

老齢年金には税金がかかるわけですから高年齢雇用継続給付にも課税されてもおかしくないと思いますが、、、下の過去問で確認しましょう。

 

高年齢雇用継続給付には課税されるのか

(平成22年問7D)

高年齢雇用継続給付は、賃金の減少分を補うものであり、賃金に準じる性格を有するので、所得税及び住民税の課税対象とされている。

 

解説

解答:誤

高年齢雇用継続給付も課税の対象ではありません。

規定では、「租税その他の公課は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない」となっています。

高年齢雇用継続給付は失業等給付に属していますので、課税対象にならないわけです。

さて、次は不正受給時の取り扱いについての過去問を見ておきましょう。

先述したとおり、不正行為の代償は「3倍返し」なわけですが、法律上の書き方はどうなっているのでしょうか。

 

不正に失業等給付の支給を受けた時の代償は?

(平成29年問1C)

偽りその他不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して、支給した失業等給付の全部又は一部を返還することを命ずることができ、また、厚生労働大臣の定める基準により、当該偽りその他不正の行為により支給を受けた失業等給付の額の2倍に相当する額以下の金額を納付することを命ずることができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合は、「全部又は一部の返還」+「2倍に相当する額以下の金額の納付」を命ずることができます。

「不正した額+2倍→3倍返し」というわけです。

不正をしたら3倍返しというのは分かりましたが、もし不正行為を共同で行ったときはどうするのでしょう。

たとえば下の問題のように教育訓練給付の支給を受けた人だけでなく、教育訓練実施者も共謀していたとしたら、、、

 

教育訓練実施者に対して連帯責任は生じるか

(平成27年問4ウ)

指定教育訓練実施者が偽りの届出をしたために、教育訓練給付が不当に支給された場合、政府は、当該教育訓練実施者に対し、当該教育訓練給付の支給を受けた者と連帯して同給付の返還をするよう命ずることができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

指定教育訓練実施者偽りの届出をした場合、教育訓練給付の支給を受けた者と「連帯して」不正受給した給付の返還を政府は命ずることができます。

 

今回のポイント

  • 未支給の失業等給付は、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の失業等給付の支給を請求することができます
  • 未支給の失業等給付に関する事務は、受給資格者等の死亡の当時住所又は居所を管轄する公共職業安定所長が行うことになっています。
  • 自己の労働によって収入を得た場合でも、基本手当として支給された金銭を標準として租税を課することができません。高年齢雇用継続給付も同様です。
  • 不正の行為により失業等給付の支給を受けた者がある場合は、「全部又は一部の返還」+「2倍に相当する額以下の金額の納付」を命ずることができます。
  • 指定教育訓練実施者偽りの届出をした場合、教育訓練給付の支給を受けた者と「連帯して」不正受給した給付の返還を政府は命ずることができます。

 

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