確定給付企業年金法は、ほぼ毎年のタイミングで出題されている感じですね。
なので、何度か過去問にあたり、どういったことが問われているのかを確認し、テキストの通読をされると効率が良いかと思います。
また、確定拠出年金法もありますから、比較をしておきたいですね。
ただ、あまり時間をかけ過ぎると他の科目の勉強時間が取られてしまいますから、バランスを見ながら学習を進めていきましょう。
1問目は、確定給付企業年金法がいつ施行になったのか、内容はどのようになっているのかが問われていますので見ていくことにしましょう。
確定給付企業年金法の施行と中身は?
(平成24年問8D)
確定給付企業年金法は、平成15年6月に制定され、同年10月から施行されたが、同法により基金型の企業年金の1タイプが導入された。
解説
解答:誤り
確定給付企業年金法は、平成13年6月に制定され、平成14年4月に施行されました。
また、確定給付企業年金の種類は、基金型企業年金以外にも規約型企業年金があります。
基金型企業年金は、企業年金基金を設立して基金が年金資産を管理・運用する仕組みになっていて、
規約型企業年金は、企業と外部の信託会社が契約して企業外で年金資産を管理・運用することになっています。
この年金の被保険者は厚生年金の被保険者ですが、第1号厚生年金被保険者と第4号厚生年金被保険者が対象になっています。
では、この確定給付企業年金を実施するときには、厚生労働大臣にあることを受けなければなりません。
次の問題では企業年金基金を設立するケースが論点になっていますので見てみましょう。
企業年金基金の設立は厚生労働大臣の〇〇が必要
(平成28年問8C)
企業年金基金の設立については、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
解説
解答:誤り
基金型企業年金の場合は、企業年金基金の設立が必要となりますが、厚生労働大臣の許可ではなく、「認可」を受ける必要があります。
つまり、認可を受けずに基金を設立しても法律的な効果が認められず無効になります。
一方、規約型企業年金では規約について厚生労働大臣の承認を受けることになります。
承認の場合は、「認める」というものになりますので、認可よりもイメージ的にはユルい感じがしますね。
で、こちらの年金でも厚生年金の場合と同じく、被保険者期間にあたる加入者期間というものがあります。
この加入者期間はどのようにカウントしていくのか次の問題で確認しましょう。
加入期間を計算する場合は?
(令和2年問6A)
加入者である期間を計算する場合には、月によるものとし、加入者の資格を取得した月から加入者の資格を喪失した月までをこれに算入する。ただし、規約で別段の定めをした場合にあっては、この限りでない。
解説
解答:誤り
加入者期間を計算するときは、「月」単位で計算し、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までとなります。
これは厚生年金の被保険者期間と同じ考え方ですね。
次に、厚生年金の保険料にあたる掛金について見ておきましょう。
厚生年金では「保険料を納付する」という表現をし、毎月納付しますが、確定給付企業年金では「掛金を拠出する」と言います。
この掛金を拠出するスパンはどうなっているのでしょうか。
掛金を拠出する頻度は?
(平成23年問7D)
規約型企業年金を実施する事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年2回以上、掛金を拠出しなければならない。
解説
解答:誤り
確定給付企業年金法では、事業主が年1回以上、定期的に掛金を拠出することになっています。
ちなみに、加入者も規約で定めていれば掛金の一部を負担することができます。
それでは、いよいよ給付の内容に入っていきましょう。
掛金を拠出した結果、受けられる給付にはどんなものがあるのでしょうか。
確定給付企業年金の給付の中身は?
(平成26年問9A)
事業主(基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、基金。)は老齢給付金と脱退一時金の給付を行うが、規約で定めるところにより、これらの給付に加え、障害給付金と遺族給付金の給付を行うことができる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
確定給付企業年金法の給付には、法定給付と任意給付があり、
- 法定給付 → 老齢給付金、脱退一時金
- 任意給付 → 障害給付金、遺族給付金
となっています。
給付を受ける場合は受給権者の請求によって事業主が裁定する形になっています。
で、規約型企業年金の場合は資産管理運用機関、基金型企業年金では基金が裁定に基づいて受給権者に給付をすることになります。
今回のポイント
- 確定給付企業年金法は、平成13年6月に制定され、平成14年4月に施行され、確定給付企業年金の種類は、基金型企業年金以外にも規約型企業年金があります。
- 基金型企業年金の場合は、企業年金基金の設立が必要となりますが、厚生労働大臣の「認可」を受ける必要があります。
- 加入者期間を計算するときは、「月」単位で計算し、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までとなります。
- 確定給付企業年金法では、事業主が年1回以上、定期的に掛金を拠出することになっています。
- 確定給付企業年金法の給付には、法定給付と任意給付があり、
- 法定給付 → 老齢給付金、脱退一時金
- 任意給付 → 障害給付金、遺族給付金
となっています。
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