離職したあと、基本手当の支給を受けるためには、その者の住所を管轄している公共職業安定所に出頭して、求職の申込みをしたうえで、雇用保健被保険者離職票を提出して受給資格の決定を受けなければなりません。
次に公共職業安定所長が失業の認定日を定めて雇用保険受給資格者証を交付します。
そして、仕事を探すべく、失業の認定日に失業認定申告書に受給資格者証を添えて提出したうえで職業の紹介を求めるわけです。
そこでやっと、失業の認定を受けて基本手当が支給されるわけですが、その「失業の認定」について社労士試験でどのように問われているのか過去問で確認することにしましょう。
失業の認定はどのように行われるの?
(平成27年問7A)
失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、原則として受給資格者が離職後最初に出頭した日から起算して4週間に1回ずつ直前の28日の各日について行われる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
原則は4週間に1回ずつ直前の28日の各日について行われるわけですが、そうそう都合よく出頭できるとは限りません。
都合の悪い日だって出てくるでしょう。
その日、面接があって行けないんですけど、、、
(令和元年問3C)
職業に就くためその他やむを得ない理由のため失業の認定日に管轄公共職業安定所に出頭することができない者は、管轄公共職業安定所長に対し、失業の認定日の変更を申し出ることができる。
解説
解答:正
こちらも問題文のとおりです。
では、事前に認定日の変更を申し出ることができなかったときはどうなるのでしょう。
出頭しなくても失業の認定をしてもらえるのでしょうか。
失業の認定日をすっ飛ばしました
(平成25年問2イ)
受給資格者は、失業の認定日に、民間の職業紹介事業者の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかったときは、その理由を記載した証明書を提出することによって、公共職業安定所に出頭しなくても、失業の認定を受けることができる。
解説
解答:誤
問題文の場合は、証明書の提出での失業の認定を受けることはできません。
問題文の場合は、『民間の』職業紹介事業者の紹介による面接なので、失業の認定日までの期間と、出頭日までの基本手当を受給できない可能性があります。
ちなみに、証明書の提出によって、失業の認定を受けることができるのは、
① 疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができなかった場合において、その期間が継続して15日未満であるとき。
② 公共職業安定所の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
③ 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
④ 天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
今回のポイント
- 失業の認定は、原則として受給資格者が離職後最初に出頭した日から起算して4週間に1回ずつ直前の28日の各日について行われます。
- 職業に就くためその他やむを得ない理由のため失業の認定日に出頭することができない者は、失業の認定日の変更を申し出ることができる。
- 証明書による失業の認定は、
① 疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができなかった場合において、その期間が継続して15日未満であるとき。
② 公共職業安定所の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
③ 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
④ 天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
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