「社労士試験 安衛法 健康診断について問われているポイントとは」過去問・安衛-34

安衛法で言うところの健康診断には、一般健康診断特殊健康診断臨時に行う健康診断などがあります。

一般健康診断は、「雇入れ時」、「定期健康診断」、「特定業務従事者の健康診断」などがあります。

特殊健康診断は、一定の有害業務に就く場合に行う健康診断になりますね。

それぞれ、どのような時に行うのか整理しておきたいですね。

では、最初の問題に入りたいと思います。

1問目は、「雇入れ時」の一般健康診断です。

この健康診断は、入社前にすでに一般健康診断を受けていれば、雇入れ時の健康診断はしなくていいのですが、

どのような条件になっているのでしょうか。

 

雇入れ時の一般健康診断が免除になる要件とは

(令和元年問10B)

事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、所定の項目について医師による健康診断を行わなければならないが、医師による健康診断を受けた後、6か月を経過しない者を雇い入れる場合において、その者が当該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、当該健康診断の項目については、この限りでない。

 

解説

解答:誤り

雇入れ時の健康診断は、健康診断を受けた後、6ヶ月ではなく、「3ヶ月」を経過しないものを雇い入れる場合で、

健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、行う必要はありません。

ポイントは、「3ヶ月」と「書面の提出」ですね。

この雇入れ時の健康診断は、常時使用する労働者の場合は必ず行わなければなりません。

で、一般健康診断では、所定の要件を満たせば、短時間勤務の労働者や有期労働契約の労働者も対象になります。

たとえば、短時間労働者であれば、1週間の所定労働時間が、同じ業務を行なっている通常の労働者の4分の3以上であれば対象になりますし、

2分の1以上の人に対しても一般健康診断を行うのが望ましいとされています。

では、有期労働契約の労働者の場合はどのように規定されているのか、次の問題で見てみましょう。

 

有期雇用である労働者に対する一般健康診断の実施義務は?

(平成27年問10ア)

常時使用する労働者に対して、事業者に実施することが義務づけられている健康診断は、通常の労働者と同じ所定労働時間で働く労働者であっても1年限りの契約で雇い入れた労働者については、その実施義務の対象から外されている。

 

解説

解答:誤り

有期労働契約の労働者は、「1年以上」使用されていることが予定されている場合は、一般健康診断の対象になるので、

問題文では、「1年限り」なっており、1年きっかりということで「1年以上」に含まれますから、実施義務の対象になっています。

たとえば、労働契約の期間が11ヶ月となっていれば、一般健康診断の実施義務から外れるということになりますね。

ただ、坑内労働深夜業などの特定業務をしている場合に対象となる「特定業務従事者の健康診断」の場合は、事情が変わってきます。

それは一体どういうことでしょうか。

次の問題で確認しましょう。

 

業務に深夜業を含む場合、健康診断の実施スパンは?

(平成27年問10イ)

事業者は、深夜業を含む業務に常時従事する労働者については、当該業務への配置替えの際及び6月以内ごとに1回、定期に、労働安全衛生規則に定める項目について健康診断を実施しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

問題文のように、深夜業を含む業務といった「特定業務」の場合、その業務への「配置替え」の時と「6ヶ月以内ごと」に特定業務従事者の健康診断を行う必要があります。

なので、労働契約が11ヶ月の場合は、少なくとも1回は健康診断を行うことになりますね。

ちなみに、この特定業務は、安衛法施行規則13条1項3号というところで規定されているのですが、

これは、産業医が常時500人以上の労働者を従事させる事業場の場合に専属で選任する要件になっていますので、合わせて押さえておきましょう。

で、この産業医ですが、通常は業種に関わらず、常時50人以上の労働者を使用する場合に選任する必要があります(この場合は専属でなくても大丈夫です)が、

産業医が選任されている事業場で健康診断を行う場合、やはり産業医が健康診断を行う必要があるのでしょうか。

下の問題で確認してみましょう。

 

健康診断は産業医がしなければならない?

(令和元年問10D)

産業医が選任されている事業場で法定の健康診断を行う場合は、産業医が自ら行うか、又は産業医が実施の管理者となって健診機関に委託しなければならない。

 

解説

解答:誤り

法定の健康診断は、産業医が必ずしも実施の管理者になる必要はなく、健診機関に委託することができます

ただ、その事業場の産業医という立場にあるので、健康診断の実施結果を承知させたうえ、定期健康診断結果報告書には産業医の記名が必要になります。

ちなみに、一般健康診断の場合、常時50人以上の労働者を使用している事業場は、定期健康診断結果報告書を所轄労基署長に提出する必要があります。

では最後に、「臨時健康診断」について見ておきましょう。

文字どおり、定期的に行われる健康診断ではないのですが、誰がどのように臨時健康診断の実施を指示するのか確認しておきましょう。

 

臨時の健康診断が行われる要件とは

(平成23年問9B)

都道府県労働局長は、労働安全衛生法第66条の規定により、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、労働衛生指導医の意見に基づき、実施すべき健康診断の項目、健康診断を受けるべき労働者の範囲その他必要な事項を記載した文書により、事業者に対し、臨時の健康診断の実施その他必要な事項を指示することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

臨時健康診断は、「都道府県労働局長」が、「労働衛生指導医の意見」に基づいて事業者に対して臨時健康診断の実施を「指示」することができます。

これがどのような時に指示されるのかというと、特定の職業性の疾病が多発したときや、有害物の大量漏洩があったときに

労働衛生指導医の意見に基づいて臨時健康診断の実施を指示するか決めるということですね。

 

今回のポイント

  • 雇入れ時の健康診断は、健康診断を受けた後、「3ヶ月」を経過しないものを雇い入れる場合で、健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、行う必要はありません。
  • 有期労働契約の労働者は、「1年以上」使用されていることが予定されている場合は、一般健康診断の対象になります。
  • 深夜業を含む業務といった「特定業務」の場合、その業務への「配置替え」の時と「6ヶ月以内ごと」に特定業務従事者の健康診断を行う必要があります。
  • 法定の健康診断は、産業医が必ずしも実施の管理者になる必要はなく、健診機関に委託することができます
  • 臨時健康診断は、「都道府県労働局長」が、「労働衛生指導医の意見」に基づいて事業者に対して臨時健康診断の実施を「指示」することができます。

 

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