「社労士試験 社一 ひとりで学べる介護保険法のイロハ」過去問・社一-14

介護保険法は、社労士試験では毎年何らかの形で出題されています。

健康保険法と比べて、社会保険の一般常識の中から出題されるのでボリュームこそ多くはないものの、要件は色々とあるし、社一には国民健康保険法や社労士法など他の法律の勉強もしなければならないのがプレッシャーですよね。

なので、介護保険法などの一般常識の科目に出てくる法律については、「深堀しない」のが何よりの対策です。

具体的には、過去問の頻出項目を押さえることだけを目標にして、とっとと他の勉強に移ることです。

ただ、繰り返しの回数が少ないと定着も薄くなるので、「何回も・あっさり」勉強するのがコツですね。

ぜひご参考になさってください。

では、最初の問題を見てみましょう。

介護保険も国民年金のように、「第1号被保険者」がいます。

この第1号被保険者の要件について見ていくことにしましょう。

 

介護保険の第1号被保険者の定義

(平成24年問7A)

市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域内に住所を有する65歳以上の者を第1号被保険者という。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

介護保険法における第1号被保険者は、「65歳以上」の市町村の区域内に住所がある人です。

「市町村」とあるのは、介護保険の保険者は「市町村及び特別区」となっているためです。

ちなみに、国民健康保険の保険者は、都道府県・市町村及び特別区と国民健康保険組合です。

さて、第1号被保険者がいるということは、第2号被保険者もいることになりますが、次は第2号被保険者の要件を見ていくことにしましょう。

 

第2号被保険者の年齢要件に注意

(平成23年問9C)

介護保険法では、第2号被保険者とは、市町村(特別区を含む。)の区域内に住所を有する20歳以上65歳未満の医療保険加入者をいう、と規定している。

 

解説

解答:誤

介護保険法上の第2号被保険者は、20歳以上ではなく、「40歳」以上65歳未満が対象で、第1号被保険者と同じく市町村の区域内に住んでいる人です。

で、第1号被保険者と違うのは「医療保険加入者」ということです。

医療保険とは、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法の被保険者や共済組合の組合員などを指します。

つまり、あらゆる医療保険の加入者を対象にすることで、介護保険料を集めようということですね。

で、介護被保険者の要件で「市町村の区域内に住んでいる」というものがありましたが、介護保険には「住所地特例」という要件もあります。

この「住所地特例」というのはどのような制度なんでしょうか。

下の過去問でチェックしてみましょう。

 

介護保険の住所地特例とは

(令和元年問9A)

A県A市に住所を有していた介護保険の第2号被保険者(健康保険の被扶養者)が、B県B市の介護保険法に規定する介護保険施設に入所することとなり住民票を異動させた。この場合、住所地特例の適用を受けることはなく、住民票の異動により介護保険の保険者はB県B市となる。

 

解説

解答:誤

問題文の場合、介護保険の保険者はA県A市となります。

通常は、自分が住んでいる市町村が介護保険の保険者になりますが、特別養護老人ホームなどの「住所地特例対象施設」に入ることになり、住民票をうつしたとしても、介護保険の保険者は住民票をうつすの住所の市町村となります。

これを、住所地特例といいます。

なんでこんなことをするのかというと、特別養護老人ホーなどの介護保険施設などがある市町村に介護保険を必要とする人が集まると、

その市町村の介護保険財政が圧迫されるため、「住民票のあるところが必ずしも介護保険の保険者ではない」ということになっているんですね。

で、実際に介護保険サービスを受ける時には、「要介護認定」を受ける必要があります。

要介護認定を受けるには、保険者である市町村に申請を行い、市町村は申請を受けると、その人がどの程度の介護サービスが必要なのか調査を行うわけです。

しかし、その調査にあまりに時間がかかっては、被保険者をずっと待たせることになるので、要介護認定の判断をするのに期限が設定されています。

その期限がどう設定されているのか次の問題を見てみましょう。

 

要介護認定の処分の期限は?

(平成29年問7B)

要介護認定の申請に対する処分は、当該申請に係る被保険者の心身の状況の調査に日時を要する等特別な理由がある場合を除き、当該申請のあった日から30日以内にしなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

要介護認定の申請に対する処分は30日以内に設定されていて、特別な理由があって期限を守れない時は、申請者にその理由を通知することで期限を延長することができます。

ただ、要介護認定を受けないと介護保険サービスを受けることができないわけで、人によって要介護認定の効力に差ができると、それはそれで不公平感がありますよね。

では、要介護認定の効力の発生ついて、規定ではどのようにルールづけされているのでしょうか。

 

要介護認定の効力はいつから生じるのか

(令和元年問7A)

要介護認定は、その申請のあった日にさかのぼってその効力を生ずる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりで、要介護認定の効力は、申請のあった日にさかのぼって生じることになっていますので安心ですね。笑

ちなみに、要介護認定の内容に納得いかない場合は、介護保険審査会に審査請求をすることができます。

 

今回のポイント

  • 介護保険法における第1号被保険者は、「65歳以上」の市町村の区域内に住所がある人です。
  • 介護保険法上の第2号被保険者は、20歳以上ではなく、「40歳」以上65歳未満が対象になっており、市町村の区域内に住んでいる人で「医療保険加入者」ということです。
  • 原則として、介護保険の保険者は、自分が住んでいる市町村ですが、特別養護老人ホームなどの「住所地特例対象施設」に入ることになり、住民票をうつしたとしても、介護保険の保険者は住民票をうつすの住所の市町村となります。これを、住所地特例といいます。
  • 要介護認定の申請に対する処分は30日以内に設定されていて、特別な理由があって期限を守れない時は、申請者にその理由を通知することで期限を延長することができます。
  • 要介護認定の効力は、申請のあった日にさかのぼって生じることになっています。

 

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