このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、健康保険法より「全国健康保険協会」について見てみたいと思います。
今日は、全国健康保険協会の組織やお金について扱った過去問を読んでみましょう。
全国健康保険協会の支部ごとに置かれている機関は
(平成26年問1D)
全国健康保険協会は、都道府県ごとの実情に応じた業務の適正な運営に資するため、支部ごとに運営委員会を設け、当該支部における業務の実施について運営委員会の意見を聴くものとする。
解説
解答:誤り
全国健康保険協会には都道府県ごとに支部が置かれており、支部ごとに運営委員会ではなく「評議会」が置かれています。
協会は、支部における業務の実施について、評議会の意見を聴くものとしています。
ちなみに、運営委員会は、協会の本部に置かれています。
次に、お金の面から協会を見てみましょう。
協会が、借金をした場合の返済方法について下の過去問を読んで確認しましょう。
全国健康保険協会の借金の返済方法
(令和2年問7B)
全国健康保険協会の短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならないが、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。この借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
まず、全国健康保険協会が短期借入金をする場合は、厚生労働大臣の認可が必要です。
その短期借入金は、借りた年度内に償還(返済)しなければなりませんが、
それができない場合は、厚生労働大臣の認可を受けて借り換えることができます。
ただし、借り換えた短期借入金は、1年以内に償還する必要があります。
では最後に、協会の財産を譲渡したり担保に供する場合のルールについて確認しておきましょう。
全国健康保険協会が重要な財産を譲渡したり担保に供する場合のルールとは
(平成24年問4ウ)
全国健康保険協会は、厚生労働省令で定める重要な財産を譲渡し、又は担保に供したときは、厚生労働大臣に報告しなければならない。
解説
解答:誤り
全国健康保険協会が、重要な財産を譲渡したり担保に供しようとする場合は、厚生労働大臣への報告ではなく「認可を受ける」必要があります。
つまり、事前に大臣の認可を受けないと譲渡したりできないということですね。
ちなみに、問題文にある「厚生労働省令で定める重要な財産」というのは、土地や建物などのことを指しています。
今回のポイント
- 全国健康保険協会には都道府県ごとに支部が置かれており、支部ごとに運営委員会ではなく「評議会」が置かれています。
- 全国健康保険協会が短期借入金をする場合は、厚生労働大臣の認可が必要で、短期借入金は、借りた年度内に償還(返済)しなければなりません。
- 全国健康保険協会が、重要な財産を譲渡したり担保に供しようとする場合は、厚生労働大臣の認可を受ける必要があります。
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