このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、雇用保険法の「特例一時金」について見てみたいと思います。
特例一時金は、短期雇用特例被保険者に対する求職者給付ですが、どのような要件で支給されるのか、過去問を読んで確認しましょう。
被保険者期間の計算の仕方とは
(令和3年問5D)
短期雇用特例被保険者が、同一暦月においてA事業所において賃金支払の基礎となった日数が11日以上で離職し、直ちにB事業所に就職して、B事業所においてもその月に賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある場合、被保険者期間は1か月として計算される。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
特例一時金は、原則として短期雇用特例被保険者が失業した場合に、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あった時に支給されますが、
被保険者期間は、暦月で計算されるので、問題文のように1ヶ月の中に2つの事業所で働いていても、被保険者期間は1ヶ月としてカウントされます。
で、特例一時金は、離職の日の翌日から起算して6ヶ月を経過する日までにハローワークに出頭して失業の認定を受けることで支給されますが、
受給期限が延長できるのかどうかが下の過去問のテーマになっているので確認しましょう。
受給期限は延長できる?
(令和3年問5B)
特例一時金の支給を受けることができる期限内において、短期雇用特例被保険者が疾病又は負傷により職業に就くことができない期間がある場合には、当該特例一時金の支給を受けることができる特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して3か月を上限として受給期限が延長される。
解説
解答:誤り
特例一時金の受給期限が延長されることはありませんので、問題文は誤りです。
ちなみに、高年齢求職者給付金も離職から1年を経過するまでに手続きをする必要がありますが、受給期限の延長は認められていません。
では最後に、「待期期間」について見ておきましょう。
特例受給資格者にも待期期間は適用されるのでしょうか。
特例受給資格者にも待期期間がある?
(令和3年問5C)
特例一時金は、特例受給資格者が当該特例一時金に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のため職業に就くことができない日を含む。)が通算して7日に満たない間は、支給しない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
特例受給資格者にも一般の被保険者と同様に待期期間があります。
また、未支給の給付の請求や不正受給などによる給付制限も適用されることになっています。
今回のポイント
- 特例一時金は、原則として短期雇用特例被保険者が失業した場合に、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あった時に支給されますが、被保険者期間は、暦月で計算されます。
- 特例一時金の受給期限が延長されることはありません
- 特例受給資格者にも待期期間があります。
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