このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、労災保険法より「通勤災害」について見てみたいと思います。
通勤の定義を確認して事例問題に触れてみることにしましょう。
「通勤」の定義とは
(平成25年問4エ)
労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復を合理的な経路及び方法により行うことのみが通勤に該当する。
解説
解答:誤り
通勤とは、下の方法を「合理的な経路および方法」により行うもので
「業務の性質を有するものを除く」ものです。
- 住居と就業の場所との間の往復
- 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動(例:複数就業している場合)
- 第1号に掲げる往復に先行し、または後続する住居間の移動(例:単身赴任していて帰省する住居がある場合)
なので、問題文のように、住居と就業の場所との間の往復だけが通勤というわけではありません。
では、「合理的な経路」について扱った過去問を見てみましょう。
通常の経路を迂回した場合は「合理的な経路」?
(令和4年問6D)
マイカー通勤の労働者が、経路上の道路工事のためにやむを得ず通常の経路を迂回して取った経路は、ふだんの通勤経路を外れた部分についても、通勤災害における合理的な経路と認められる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
合理的な経路は、一つのルートしか認められていないわけではなく、
普段使っているルートが使えない場合に迂回する経路も通勤となります。
さて、通勤は、別の用事などをするためにルートを外れた場合は、通勤と認められないのですが、
日常生活上必要なもので厚生労働省令で定めるものについては、
通勤経路を逸脱しても復帰すれば、逸脱した部分を除いて通勤となります。
日常生活上必要な行為の中には、親族の介護も入っているのですが、
下の過去問の場合はどうでしょうか。
親族の介護が通勤に該当するためには
(令和4年問6C)
通常深夜まで働いている男性労働者が、半年ぶりの定時退社の日に、就業の場所からの帰宅途中に、ふだんの通勤経路を外れ、要介護状態にある義父を見舞うために義父の家に立ち寄り、一日の介護を終えた妻とともに帰宅の途につき、ふだんの通勤経路に復した後は、通勤に該当する。
解説
解答:誤り
親族の介護が、日常生活上必要な行為と認められるには、
要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母および兄弟姉妹、配偶者の父母
の介護が対象ですが、
介護については、継続的にまたは反復して行われるものに限られます。
問題文のケースでは、男性労働者は普段介護をしているわけではなく、
見舞いに来ただけなので、
日常生活上必要な行為での通勤経路の逸脱とはならないので、
普段の通勤経路に復しても通勤とはなりません。
今回のポイント
- 通勤とは、下の方法を「合理的な経路および方法」により行うもので「業務の性質を有するものを除く」ものです。
- 住居と就業の場所との間の往復
- 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動(例:複数就業している場合)
- 第1号に掲げる往復に先行し、または後続する住居間の移動(例:単身赴任していて帰省する住居がある場合)
- 合理的な経路は、一つのルートしか認められていないわけではなく、普段使っているルートが使えない場合に迂回する経路も通勤となります。
- 親族の介護が、日常生活上必要な行為と認められるには、要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母および兄弟姉妹、配偶者の父母の介護が対象で、継続的にまたは反復して行われるものに限られます。
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