過去問

社労士試験勉強法 過去問攻略!「健康保険法 資格取得時決定の仕組みとは?」 健-10

会社に入って被保険者の資格を取得することになった場合、標準報酬月額を決める必要があります。

これを「資格取得時決定」といいます。

その資格取得時決定の仕組みがどうなっているのか過去問で見てみましょう。

 

決まった標準報酬月額はいつまで有効?

(令和元年問2A)

被保険者の資格を取得した際に決定された標準報酬月額は、その年の6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の9月までの各月の標準報酬月額とする。

 

解説

解答:誤

「翌年の9月」ではなく、「翌年の8月」までです。

資格取得時に決定された標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した月からその年の8月6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。

9月から定時決定で決まった標準報酬月額を使う、と理解しておくといいですね。

では、標準報酬月額はどのように決めるのでしょうか?

 

月給や週給の場合はどうやって標準報酬月額を決める?

(平成27年問8C)

月、週その他一定期間によって報酬が定められている被保険者に係る資格取得時の標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した日現在の報酬の額をその期間における所定労働日数で除して得た額の30倍に相当する額を報酬月額として決定される。

 

解説

解答:誤

月給や週給などの場合は、「所定労働日数で除して」ではなく、「総日数で除して」です。

たとえば、月給の場合、1ヶ月分のお給料を、休日も含めた1ヶ月の日数で割って日給を出した上で、30倍して報酬月額を出し、それをもとに標準報酬月額を決定するということですね。

では、日給や時給などの場合を見てみましょう。

 

時給などの場合はどうなる?

(平成21年問4B)

日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められている者が、被保険者資格を取得した場合には、当該資格を取得した月前3か月間に当該事業所で同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額の平均をもって、その者の標準報酬月額とする。

 

解説

解答:誤

「3か月間」ではなく、「1か月間」です。あと、「報酬の額の平均をもって」ではなく、「報酬の額を平均した額を報酬月額として」となります。

条文的には、『日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した月前1月間に当該事業所で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額を平均した額を報酬月額として、標準報酬月額を決定する 』という記載になります。

平たくいうと、同じ職種で同じようなお給料の人をモデルにして、その平均の額で標準報酬月額を決める、というイメージですね。

つまり、時給のパートさんの場合、1ヶ月にどれだけのシフトで入るのか、はっきりしないことがありますので、似たような人の平均を報酬月額にして標準報酬月額を決めよう、ということでしょうね。

 

今回のポイント

  • 資格取得時に決定された標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した月からその年の8月6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
  • 月、週その他一定期間によって報酬が定められている被保険者に係る資格取得時の標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した日の現在の報酬の額をその期間の総日数で除して得た額の30倍に相当する額を報酬月額として決定されます。
  • 日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した月前1月間に当該事業所で、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額を平均した額を報酬月額として、標準報酬月額を決定します。

 

 

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