このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は労災保険法の「通勤災害」について見てみようと思います。
通勤災害の要件や過去問の事例問題にも触れてみましょう。
通勤災害と認められるための要件
(平成29年問5C)
移動の途中の災害であれば、業務の性質を有する場合であっても、通勤災害と認められる。
解説
解答:誤り
通勤とは、労働者が就業に関して、規定で定められた移動を、
合理的な経路および方法により行うことをいい、
業務の性質を有するものを除くもの、としています。
なので、問題文のように業務の性質を有する移動での災害は通勤災害とはなりません。
規定で定められた移動とは、
- 住居と就業の場所との間の往復
- 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
- 第1号に掲げる往復に先行し、または後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る)
のことを言います。
では、次に事例問題を読んでみましょう。
果たして通勤災害として認められるのでしょうか。
業務終了後に会議に出席してから帰宅したら通勤災害になる?
(平成27年問3D)
業務終了後に、労働組合の執行委員である労働者が、事業場内で開催された賃金引上げのための労使協議会に6時間ほど出席した後、帰宅途上で交通事故にあった場合、通勤災害とは認められない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
業務の終了後に、事業場内でサークル活動や労働組合の会合に出席してから帰宅する場合、
社会通念上、就業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるようなときは、
就業との関連性が失われるので、帰宅の際に災害に遭ったとしても通勤災害とはなりません。
問題文の場合、会議が6時間に及んでいたということですので、就業時間から長時間経過しているということで通勤災害となりません。
今回のポイント
- 通勤とは、労働者が就業に関して、規定で定められた移動を、合理的な経路および方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くもの、としています。
- 業務の終了後に、事業場内でサークル活動や労働組合の会合に出席してから帰宅する場合、社会通念上、就業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるようなときは、就業との関連性が失われるので、帰宅の際に災害に遭ったとしても通勤災害とはなりません。
各科目の勉強法の記事をまとめました
労働基準法から一般常識までの全科目の勉強法の記事をまとめましたのでぜひご覧ください
リンク「社労士試験 独学合格法 各科目の勉強方法の記事をまとめました!」
科目ごとにまとめて記事を見ることができます!
スマホでご覧になっていただいている場合は、一番下までスクロールすると、科目名が並んでいますのでご覧になりたい科目をタップいただくと、その科目だけの記事を見ることができます。
もしくは、一番右上の三本線(メニューになっています)をタップしていただいて科目名を表示させる方法もあります。
この記事へのコメントはありません。