社労士試験勉強法 過去問攻略!「労基法 平均賃金の計算方法は?」労基-24

平均賃金を出す必要があるのは、解雇予告手当・休業手当・年次有給休暇の賃金・災害補償・減給となるのですが、どの日を起点にして平均賃金を出すのかについては規定が色々あります。

それを社労士試験で出題されているわけですが、事例問題のような形で問題にされることもありますので、原則をしっかりと押さえておくようにしましょう。

 

平均賃金の計算方法は?

(平成24年問4E)

労働基準法に定める「平均賃金」とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいい、年に2回6か月ごとに支給される賞与が当該3か月の期間内に支給されていた場合には、それも算入して計算される。

 

解説

解答:誤

問題文の場合、賞与は平均賃金に算入されません。

平均賃金は、算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額のことを言います。

ただ、

  • 臨時に支払われた賃金
  • 3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • 通貨以外のもので支払われた賃金で法令または労働協約の定めに基づかないもの

は賃金の総額から除外されます。

問題文の場合、賞与は「年に2回6か月ごとに支給」されていますので3箇月を超えているため、平均賃金を計算する際には除外されることになります。

さて、先ほども述べたとおり、「平均賃金」は、これを算定すべき事由の発生した日以前「3か月間」にその労働者に対し支払われた賃金の総額、ということですが、「3か月間」を見るときの起算日はいつになるのでしょうか。

次の過去問でチェックしましょう。

 

いつの時点からの3箇月間になるの?

(平成27年問2D)

賃金締切日が毎月月末と定められていた場合において、例えば7月31日に算定事由が発生したときは、なお直前の賃金締切日である6月30日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

平均賃金を計算するときの、「これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間」というのは、「算定事由発生日の前日から遡る3箇月間」となっています。

また、こういった規定もあります。

賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。

です。

問題文の場合、7月31日の前日である7月30日を起点とした3箇月間が対象の期間となります。

そして、賃金締切日が毎月月末ということですから、7月30日の直前の賃金締切日は6月30日ということになり、6月30日から遡った3箇月が平均賃金の算定期間となります。

次は、ちょっと視点が変わります。

労働災害で平均賃金を出す場合、どの日が「算定すべき事由の発生した日」になるのかを確認しましょう。

 

労働災害の場合、平均賃金の算定起算日はいつ?

(平成27年問2C)

労働災害により休業していた労働者がその災害による傷病が原因で死亡した場合、使用者が遺族補償を行うに当たり必要な平均賃金を算定すべき事由の発生日は、当該労働者が死亡した日である。

 

解説

解答:誤

「労働者が死亡した日」ではなく、

死傷の原因となった事故発生の日または診断によって疾病の発生が確定した日が、平均賃金を算定すべき事由の発生した日となります。

これは、労災保険法の給付基礎日額を計算するときの考え方と一緒ですね。

労災保険法は、もともと労基法の災害補償を強化したものですから、ルールも一緒になるのですね。

では最後に、減給をするときの平均賃金の出し方についてチェックすることにしましょう。

 

減給をするとき、平均賃金の算定起算日はいつになる?

(平成25年問1A)

労働基準法第91条に規定する減給の制裁に関し、平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、減給制裁の事由が発生した日ではなく、減給の制裁が決定された日をもってこれを算定すべき事由の発生した日とされている。

 

解説

解答:誤

「減給の制裁が決定された日」ではなく、「減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日」となります。

なんとなく、「減給の制裁が決定された日」がもっともらしく聞こえますが、減給が決定された日というと、減給をされる当の本人は、自分が減給をされるということをまだ知りませんよね。

その日を基準にしてしまうと、不公平感がありませんか?

そうではなく、「減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日」ということにすれば、

会社側と減給される本人の双方が、減給を認識している日になりますので、そちらの方が公平な感じがします。

とイメージしておけば記憶にも定着しやすいと思います。笑

 

今回のポイント

平均賃金は、算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額のことを言います。

◆ただ、

  • 臨時に支払われた賃金
  • 3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • 通貨以外のもので支払われた賃金で法令または労働協約の定めに基づかないもの

は賃金の総額から除外されます。

◆平均賃金を計算するときは、「算定事由発生日の前日から遡る3箇月間」が対象となり、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算します。

◆災害補償で平均賃金を出す場合、事故発生の日または診断によって疾病の発生が確定した日が、平均賃金を算定すべき事由の発生した日となります。

 

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