社労士試験勉強法 過去問攻略!「厚生年金法 保険給付の制限にはどんな種類が?」 厚−20

給付制限にはいろいろな種類があって、どれがどれだかちょっと手こずる所ですよね。

ここでちょっと整理してみましょう。

  1. 故意に」→「支給しない
  2. 故意犯罪行為」、「重大過失」、「療養に関する指示従わない」 →「全部または一部を行わないことができる
  3. 「(書類などの)提出命令従わない」、「受診命令従わない」 →「支給停止
  4. 届出をしない」、「(書類などの)提出をしない」 →「一時差し止め

ざくっとまとめてみましたがニュアンスは伝わるでしょうか。

上から下へ行くと処分が軽くなっています。

3番目と4番目の区別がつきにくいですが、

3番目命令があるのにも関わらず従わないので支給停止になり、

4番目命令があるわけではなく単に提出をしないので一時差し止め、というイメージですね。

支給停止と一時差し止めの違いは、

支給停止の場合、停止が解除されても、停止されていた分の給付はさかのぼって支給されることはありませんが、

一時差し止めは、差し止めが解除されたら、差し止めをされていた期間の給付もちゃんと支給される

というところです。

なので、一時差し止めが一番軽い処理になるんですね。

ここからは過去問で確認していくことにしましょう。

 

「故意に」と「重大な過失」の違い

(令和元年問6E)

被保険者が故意に障害を生ぜしめたときは、当該障害を支給事由とする障害厚生年金又は障害手当金は支給されない。また、被保険者が重大な過失により障害を生ぜしめたときは、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。

 

解説

解答:正

冒頭に述べたとおり、

  • 故意障害を生ぜしめたとき→支給しない
  • 重大な過失により障害を生ぜしめたとき→保険給付の全部又は一部を行なわないことができる

となっています。

では次の問題を見ていきましょう。

 

単に届出をしていない時の給付制限です

(平成27年問7E)

受給権者が、正当な理由がなくて厚生年金保険法第98条第3項の規定による届出をせず又は書類その他の物件を提出しないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。なお、当該保険給付は、第1号厚生年金被保険者期間に基づく保険給付とする。

 

解説

解答:正

問題文を簡略化して確認してみましょう。

正当な理由がなく届出をせず又は書類その他の物件を提出しないときは、

保険給付の支払を一時差し止めることができる。」

これは冒頭の4番目の型ですね。

基本を押さえたら、「正当な理由がなく」といったキーワードもイメージに加えると良いと思います。

では最後に、これまでと型が違いますが、障害厚生年金の年金額の改定に関する制限です。

 

「療養に関する指示に従わない」時は、、、

(平成29年問5B)

実施機関は、障害厚生年金の受給権者が、故意若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、その障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたときは、実施機関の診査による改定を行わず、又はその者の障害の程度が現に該当する障害等級以下の障害等級に該当するものとして、改定を行うことができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

分解してみましょう。

故意若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、

その障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたとき

実施機関の診査による改定を行わず

又はその者の障害の程度が現に該当する障害等級以下の障害等級に該当するものとして、改定を行うことができる

障害厚生年金で、療養に関する指示に従わないことによって、たとえば障害の程度が重くなった時は、

たとえ「故意」であったとしても、支給を止めることはしないのですね。

これはおそらく、支給を止めてしまった場合、下手すると命に関わってしまうことになりかねない、との人道的な配慮があるのではないでしょうか。

なので、年金額の「改定を行わない」、「障害等級を下げる」という措置になるんでしょうね。

 

今回のポイント

給付制限の種類

  1. 故意に」→「支給しない
  2. 故意犯罪行為」、「重大過失」、「療養に関する指示従わない」 →「全部または一部を行わないことができる
  3. 「(書類などの)提出命令従わない」、「受診命令従わない」 →「支給停止
  4. 届出をしない」、「(書類などの)提出をしない」 →「一時差し止め

 

障害厚生年金の年金額の改定についての給付制限

故意若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、

その障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたとき

実施機関の診査による改定を行わず

又はその者の障害の程度が現に該当する障害等級以下の障害等級に該当するものとして、改定を行うことができる。』

 

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