このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は雇用保険法の「算定基礎期間」について見てみたいと思います。
算定基礎期間は、基本手当の所定給付日数を決定する要素ですが、
どのような仕組みになっているのか過去問を通して確認しましょう。
賃金から控除されていたことが明確でない場合の取り扱い
(令和3年問3B)
雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
原則として、被保険者となった日が、
被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前のときは、
その確認のあった日の2年前の日に被保険者となったものとみなして、
算定基礎期間の規定による算定を行うのですが、
2年前より前の日に被保険者の賃金から保険料が天引きされたことが
明らかにされれば、その一番古い日が算定基礎期間の起点となります。
言い換えると、問題文のように、保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれません。
さて、次の過去問は、特例一時金と算定基礎期間がテーマになっていますので、
どういうことなのか読んでみましょう。
特例一時金の支給を受けた場合の算定基礎期間への影響
(令和3年問3E)
特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
算定基礎期間を算定する際に、
基本手当や特例一時金の支給を受けたことがある場合、
その給付の受給資格や特例受給資格にかかる
離職日以前の被保険者だった期間は、
算定基礎期間から外されます。
つまり、過去に基本手当などの支給を受けた期間は、
すでにお金に替わっているので、2回目の算定基礎期間としては使えないということですね。
では、介護休業給付金を受け取ったことがある場合も
その算定基礎となった期間は、算定基礎期間とはならないのでしょうか。
介護休業給付金と算定基礎期間
(平成29年問2B)
雇用保険法第22条に定める算定基礎期間には、介護休業給付金の支給に係る休業の期間が含まれない。
解説
解答:誤り
介護休業給付金の支給を受けたことがあったとしても、
その休業の期間を算定基礎期間から外すという規定はありません。
ただ、育児休業給付金の支給にかかる期間については、
その休業期間は算定基礎期間から外されます。
今回のポイント
- 被保険者資格の取得の確認が行われた日の2年前の日より前に、被保険者の賃金から保険料が天引きされたことが明らかにされれば、その一番古い日が算定基礎期間の起点となりますが、保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれません。
- 算定基礎期間を算定する際に、基本手当や特例一時金の支給を受けたことがある場合、その給付の受給資格や特例受給資格にかかる離職日以前の被保険者だった期間は、算定基礎期間から外されます。
- 介護休業給付金の支給を受けたことがあったとしても、その休業の期間を算定基礎期間から外すという規定はありません。
各科目の勉強法の記事をまとめました
労働基準法から一般常識までの全科目の勉強法の記事をまとめましたのでぜひご覧ください
リンク「社労士試験 独学合格法 各科目の勉強方法の記事をまとめました!」
科目ごとにまとめて記事を見ることができます!
スマホでご覧になっていただいている場合は、一番下までスクロールすると、科目名が並んでいますのでご覧になりたい科目をタップいただくと、その科目だけの記事を見ることができます。
もしくは、一番右上の三本線(メニューになっています)をタップしていただいて科目名を表示させる方法もあります。
ぜひご活用ください!
この記事へのコメントはありません。