過去問

社労士試験勉強法 過去問攻略!「国民年金法 障害基礎年金の支給要件って?」 国-16

「老齢基礎年金とともにややこしいイメージがあるのが障害基礎年金」というイメージを持っていませんか?

要件などが障害厚生年金と微妙に違うところがあって混乱しやすいので苦手意識を持ってしまうのかもしれません。

障害基礎年金を攻略するコツは、一通り勉強したら、障害厚生年金と一緒に勉強してみることです。

普段は、科目ごとに勉強スケジュールを組んで勉強を進めると思いますが、横断学習で障害基礎年金と障害厚生年金の相違点を炙り出していくと、すんなり理解できることもあります。

一度試してみることをお勧めします。

それでは、過去問をチェックしていくことにしましょう。

 

障害基礎年金は20歳になってないともらえない??

(平成22年問9B)

20歳未満の初診日において厚生年金保険の被保険者であって保険料納付要件を満たしている場合、障害認定日が20歳未満であってその障害認定日において障害等級に該当すれば障害厚生年金の受給権が発生するが、障害基礎年金については障害等級に該当していても受給権の発生は20歳以降である。

 

解説

解答:誤

第2号被保険者の場合は、20歳未満でも被保険者であることに変わりはないので、障害基礎年金が支給されます。

ちなみに、問題文の人が、第1号被保険者だった場合は、20歳未満では被保険者になることができないので、20歳前傷病の障害基礎年金が20歳になったら支給されます。

次は、60歳以上の時の障害基礎年金の支給要件です。

60歳になった時の障害基礎年金の支給要件は?

(平成29年問2オ)

被保険者であった者が60歳以上65歳未満の間に傷病に係る初診日がある場合であって、当該初診日において、日本国内に住所を有しないときには、当該傷病についての障害基礎年金が支給されることはない。なお、当該傷病以外に傷病は有しないものとする。

 

解説

解答:正

障害基礎年金の支給要件は、傷病に係る初診日において次のいずれかに該当した者です。
被保険者であること。
② 被保険者であったであって、日本国内に住所を有しかつ60歳以上65歳未満であること。

60歳以上65歳未満の場合は、障害基礎年金の場合は、国内居住要件が必要ということで、なんとなくですが、老齢基礎年金の任意加入被保険者と知識が混同してしまうかもしれません。

任意加入被保険者は、あくまで将来の年金額を増やすためだけのものですので、障害基礎年金とは線引きがあるんでしょうね。

それでは最後に、障害認定日についての過去問を見ていきましょう。

 

障害基礎年金の障害認定日っていつ?

(平成27年問5B)

障害基礎年金の障害認定日について、当該傷病に係る初診日から起算して1年6か月を経過した日前に、その傷病が治った場合はその治った日が障害認定日となるが、その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日も傷病が治った日として取り扱われる。

 

解説

解答:正

障害基礎年金にかかる「障害認定日」とは、

①「初診日から起算して1年6月を経過した日」が原則ですが、②「左記の期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日」が障害認定日となり、それは、症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日も含まれます

もう治療しても良くなる見込みがない場合は、1年6月待つ必要はない、ということですね。

で、障害認定日に障害等級1級または2級の状態にあるときには、障害認定日の翌月から障害基礎年金が支給されます。

ちなみに、障害基礎年金の額の計算方法や、障害等級の例などは、日本年金機構のホームページにもあるので参考になさってくださいね。

日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

 

本日のポイント

  • 第2号被保険者の場合は、20歳未満でも被保険者であることに変わりはないので、障害基礎年金が支給されます。

  • 障害基礎年金の支給要件は、傷病に係る初診日において次のいずれかに該当した者です。
    被保険者であること。
    ② 被保険者であったであって、日本国内に住所を有しかつ60歳以上65歳未満であること。
  • 「①初診日から起算して1年6月を経過した日」が原則ですが、「②左記の期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日」が障害認定日となり、それは、症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日も含まれます

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