過去問

社労士試験勉強法 過去問攻略!「厚生年金保険法 特別支給の老齢厚生年金ってどんな仕組み?」 厚-12

本来の老齢厚生年金は65歳から支給されますが、特別支給の老齢厚生年金は60歳以上からの支給となります。

この特別支給の老齢厚生年金は、少しずつ段階を踏んで支給年齢が引き上げられることになります。

なので、色々とややこしいところですが、少しずつ整理しながら取り組むようにしましょう。

 

特別支給の老齢厚生年金を受給するには?

(令和元年問1D)

老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている場合であっても、1年以上の厚生年金保険の被保険者期間を有していない場合には、特別支給の老齢厚生年金の受給権は生じない。

 

解説

解答:正

特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が「1年以上」必要です。

本来の老齢厚生年金の場合は「1月」ですので、区別しておきましょう。

では、支給開始年齢についての過去問を見ておきましょう。

 

定額部分の支給開始年齢はどうなってる?

(平成24年問9B)

60歳台前半の女性の(第1号厚生年金被保険者期間の)老齢厚生年金における定額部分の支給開始年齢は、昭和16年4月2日以降に生まれた者から段階的に引き上げられ、昭和24年4月2日以降に生まれた者については、60歳から65歳に達するまでの間、定額部分が支給されなくなる。

 

解説

解答:誤

問題文に書かれているのは、女性ではなく、「男性」についての要件です。

60歳台前半の男性の(第1号厚生年金被保険者期間の)老齢厚生年金における定額部分の支給開始年齢は、昭和16年4月2日以降に生まれた者から段階的に引き上げられます。

そして、昭和24年4月2日以降に生まれた者については、60歳から65歳に達するまでの間、定額部分が支給されなくなります。

ちなみに、女性は、男性より5年遅れて引き上げられます。

それでは最後に、退職時改定の過去問をチェックしましょう。

 

退職したときの年金額改定のタイミングは?

(平成23年問9B)

60歳台前半の特別支給の老齢厚生年金を受給している被保険者が、その被保険者の資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日の属する月から年金の額を改定する。

 

解説

解答:誤

「資格を喪失した日の属する月から」ではなく、「資格を喪失した日から起算して1月を経過した日の属する月から」です。

また、「事業所又は船舶に使用されなくなったとき」や、「 任意適用事業所の取消しの認可、又は、任意単独被保険者の資格喪失の認可があったとき」は、それに該当した「その日」から起算して1月を経過した日の属するから退職時改定が行われます。

 

今回のポイント

  • 特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が「1年以上」必要です。
  • 60歳台前半の男性の(第1号厚生年金被保険者期間の)老齢厚生年金における定額部分の支給開始年齢は、昭和16年4月2日以降に生まれた者から段階的に引き上げられます。
  • 昭和24年4月2日以降に生まれた者については、60歳から65歳に達するまでの間、定額部分が支給されなくなります。
  • 60歳台前半の特別支給の老齢厚生年金を受給している被保険者が、資格を喪失し、かつ被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過したときは、資格を喪失した日から起算して1月を経過した日の属する月から年金の額を改定する。
  • また、「事業所又は船舶に使用されなくなったとき」は、「その日」から起算して1月を経過した日の属するから退職時改定が行われます。

 

 

 

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