過去問

「社労士試験 安衛法 5分で読める!定期自主検査と就業制限の要点」過去問・安衛-50

定期自主検査就業制限については、それぞれ大問で出題された実績がありますが、

頻繁に出題されているわけではないので、あまり時間をかけて取り組む必要はないでしょう。

ただ、初見の問題に出会ったときに、どのように対処するのかについては考えておく必要がありますね

自分の中の知識と相談しながら、選択肢を吟味して正答を導き出すのは大変な作業ですので、

まずは、一旦後回しにして、解ける問題から取り組んでいき、また戻ってくるのが得策かと思います

それでは過去問を見ていきたいと思います。

最初の問題は、定期自主検査がテーマになっています。

有機溶剤というのは、クロロホルムやトルエンといった、揮発性のある液体で、吸い込み続けると人体に有害なものですから、外へ排気する必要があります。

それを局所排気装置というのですが、はたして定期自主検査の対象となっているのでしょうか?

 

局所排気装置は定期自主検査の対象?

(平成30年問9D)

屋内作業場において、有機溶剤中毒予防規則に定める第1種有機溶剤等又は第2種有機溶剤等を用いて行う印刷の業務に労働者を従事させている事業者は、当該有機溶剤作業を行っている場所で稼働させている局所排気装置について、1年以内ごとに1回、定期に、定められた事項について自主検査を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

一定の有機溶剤業務を行う場所に設置する「局所排気装置」は、定期自主検査の対象で、「1年以内ごとに1回」行うことになっています。

ちなみに、検査が技術的に難しく、事故が発生すると大きな災害をもたらす機械等については、

特定自主検査の対象となり、一定の資格を有する労働者や検査業者によって検査が行われます。

特定自主検査の対象になっているのは、フォークリフトやプレス機械などですが、特定機械は特定自主検査の対象にはなっていません

では次に、定期自主検査を行ったときの結果をいつまで残す必要があるのかを見ておきましょう。

 

定期自主検査の結果の保存期間

(平成30年問9E)

事業者は、定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを5年間保存しなければならない。

 

解説

解答:誤り

定期自主検査の結果の保存期間は5年間ではなく、「3年間」です。

5年間保存しなければならないのは健康診断ですね。

さて、次は就業制限の方を見ていきましょう。

就業制限というのは、重大な災害を防止するために、一定の危険な作業の就業を制限し、免許を受けた者や技能講習を修了した者でなければ就業できないようにしています。

たとえば、下の問題では、フォークリフトが論点になっていますが、どのような形で出題されているのでしょう。

 

1トン以上のフォークリフトについての就業制限

(平成28年問10A)

産業労働の場において、事業者は、例えば最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務については、都道府県労働局長の登録を受けた者が行うフォークリフト運転技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならないが、個人事業主である事業者自らが当該業務を行うことについては制限されていない。

 

解説

解答:誤り

最大荷重が「1トン以上」のフォークリフトの運転については就業制限の対象となっており、

技能講習の修了が必要ですが、個人事業主も制限の対象ですので、問題文は誤りです。

今回は、最大荷重が「1トン以上」のフォークリフトが出てきましたが、

1トン未満のフォークリフトの場合は、特別教育の対象となっています。

では次にブルドーザーの就業制限について見てみましょう。

次の問題では、就業制限の対象として業種が関係するのかが論点になっていますので確認しますね。

 

3トン以上のブルドーザーにおける就業制限の適用範囲

(平成28年問10B)

建設機械の一つである機体重量が3トン以上のブル・ドーザーの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務に係る就業制限は、建設業以外の事業を行う事業者には適用されない。

 

解説

解答:誤り

ブルドーザーは、車両系建設機械の部類ですが、機体重量が3トン以上のブルドーザーの運転は就業制限の対象となっており、

建設業以外の業種にも適用されますので、問題文は誤りです。

機体重量が3トン以上となると相当な大きさになるでしょうし、建設以外の場所で使う場合にも就業制限の対象になっているのは納得ですね。

では最後に、高所作業車について見てみますね。

次の問題では、数字が論点になっていますが、どのような規定になっているのでしょうか。

 

高所作業車の就業制限の対象

(平成28年問10E)

作業床の高さが5メートルの高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務は、高所作業車運転技能講習を修了した者でなければその業務に就くことはできない。

 

解説

解答:誤り

高所作業車については、作業床の高さが5メートルではなく、「10メートル」のものが就業制限の対象となっていますので誤りです。

ちなみに、技能講習の修了が条件になっている部分は正しいです。

 

今回のポイント

  • 一定の有機溶剤業務を行う場所に設置する「局所排気装置」は、定期自主検査の対象で、「1年以内ごとに1回」行うことになっています。
  • 定期自主検査の結果の保存期間は「3年間」です。
  • 最大荷重が「1トン以上」のフォークリフトの運転については就業制限の対象となっており、技能講習の修了が必要ですが、個人事業主も制限の対象です。
  • 機体重量が3トン以上のブルドーザーの運転は就業制限の対象ですが、建設業以外の業種にも適用されます。
  • 高所作業車については、作業床の高さが「10メートル」のものが就業制限の対象となっています。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

今晩は何時に寝るのかを先に決めておきましょう。

直前期になると「もっと勉強したい!」という気持ちが出てきやすいですが、体調を整えることも立派な闘いです。

今日の勉強メニューと一緒に就寝時間も決めましょう(^^)

 

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