このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は労働に関する一般常識より「高年齢者雇用安定法」について見てみたいと思います。
高年齢者雇用安定法の趣旨等について確認しましょう
高年齢者雇用安定法の趣旨
(令和5年問4D)
高年齢者雇用安定法に定める義務として継続雇用制度を導入する場合、
事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、
事業主の合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば、
労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、
結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、
高年齢者雇用安定法違反となるものではない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
高年齢者雇用安定法における継続雇用制度では、
事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではありません。
事業主の合理的な裁量の範囲の条件であれば、
労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、
結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、
高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
ただし、退職に追い込む等不正な目的で不合理な条件を提示していた場合は、
法の趣旨に反するものとして裁判で不当判決が出る可能性があります。
では次に70歳までの雇用確保措置について確認しましょう。
70歳までの雇用確保措置
(令和3年問4イ)
定年(65歳以上70歳未満のものに限る。)の定めをしている事業主
又は継続雇用制度(その雇用する高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。ただし、高年齢者を70歳以上まで引き続いて雇用する制度を除く。)を導入している事業主は、
その雇用する高年齢者(高年齢者雇用安定法第9条第2項の契約に基づき、当該事業主と当該契約を締結した特殊関係事業主に現に雇用されている者を含み、厚生労働省令で定める者を除く。)について、
「当該定年の引上げ」「65歳以上継続雇用制度の導入」「当該定年の定めの廃止」の措置を講ずることにより、
65歳から70歳までの安定した雇用を確保しなければならない。
解説
解答:誤り
65歳から70歳までの就業確保措置は「努力義務」です。
現在、65歳までの雇用確保措置については「義務」ですが、
65歳から70歳までの就業機会を確保するための、
70歳までの定年引き上げや継続雇用制度の導入、業務委託制度の整備等の就業確保措置は、
努力義務となっています。
今回のポイント
- 高年齢者雇用安定法における継続雇用制度では、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲の条件であれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
- 65歳から70歳までの就業確保措置は「努力義務」です。
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