このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、健康保険法の「保険料の負担」について見てみたいと思います。
通常、被保険者の保険料は、被保険者と事業主で半分ずつ負担し、事業主が納付する義務を負いますが、
たとえば、病気などで休職中の場合の保険料や、事業主が産休などに入った場合の保険料がどうなるのかなどについて、過去問を詠みながら確認していきましょう。
休職中の期間の保険料負担はどうなる?
(令和元年問10B)
被保険者の長期にわたる休職状態が続き実務に服する見込がない場合又は公務に就任しこれに専従する場合においては被保険者資格を喪失するが、被保険者の資格を喪失しない病気休職の場合は、賃金の支払停止は一時的であり、使用関係は存続しているため、事業主及び被保険者はそれぞれ賃金支給停止前の標準報酬に基づく保険料を折半負担し、事業主はその納付義務を負う。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
被保険者の資格を喪失しない病気休職の場合は、使用関係が健在で、お給料が支払われないのも一時的なものなので、保険料の納付義務があります。
ただし、被保険者の休職期間が長期となり復職する見込みがない場合や、被保険者が議員などの公務に就任してそちらに専念する場合は、被保険者資格を喪失させることになります。
さて、保険料が免除されるケースとしては、少年院に収容されたり、刑事施設、労役場などの施設に拘禁された場合がありますし、
産休や育休の期間中は保険料が免除となります。
では、産休中の保険料が具体的にどの期間が免除になるのか次の問題で確認しましょう。
産休中の保険料の免除期間
(平成26年問6C)
産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
産休中の保険料免除は、休業を開始した日の属する月から、休業が終了する日の翌日の前月までの期間となります。
保険料の免除については、申出が必要となり、産休をする被保険者を使用している事業主が申出を行うことになっています。
保険料の免除は、被保険者の分だけでなく、事業主が負担する分も免除になります。
育休についても基本的な考え方は同じなのですが、産休と育休では少し取り扱いが違う部分もあります。
それは、代表取締役が休業する場合なのですが、同じように保険料が免除されるのか見てみましょう。
代表取締役も保険料が免除される?
(平成28年問4B)
被保険者である適用事業所の代表取締役は、産前産後休業期間中も育児休業期間中も保険料免除の対象から除外されている。
解説
解答:誤り
被保険者である適用事業所の代表取締役の場合、産休中の保険料は免除されますが、育休中の保険料は免除されません。
育児休業中の保険料の免除は、育児介護休業法に基づく休業に対して行われるのですが、
育児介護休業法は、労働者が対象となっているので、代表取締役は育児介護休業法の対象外となり、保険料の免除が受けられません。
一方、産休の場合は、労基法に基づくものではないため、健康保険の被保険者であれば保険料が免除されるので、代表取締役も被保険者であれば保険料免除の対象となります。
今回のポイント
- 被保険者の資格を喪失しない病気休職の場合は、使用関係が健在で、お給料が支払われないのも一時的なものなので、保険料の納付義務があります。
- 産休中の保険料免除は、休業を開始した日の属する月から、休業が終了する日の翌日の前月までの期間となります。
- 被保険者である適用事業所の代表取締役の場合、産休中の保険料は免除されますが、育休中の保険料は免除されません。
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