過去問

「社労士試験 徴収法 増加概算保険料・概算保険料の追加徴収をまるっと復習」過去問・徴-73

増加概算保険料は、その要件と延納について押さえておくようにしましょう。

追加徴収の概算保険料は、納付の方法と納期限を理解しておき、延納についても認識をしておくといいですね。

どちらも、まずは核となる基本事項を自分のものにしておくことが大切ですね。

それでは過去問を見てみましょう。

最初の問題は、増加概算保険料の納期限が論点になっていますが、継続事業と有期事業で違いがあるのかについても注目してみましょう。

 

増加概算保険料の納付期限

(平成23年労災問8A)

継続事業の事業主は、労働者数の増加等により、概算保険料の算定に用いる賃金総額の見込額が、既に納付した概算保険料の算定基礎とした賃金総額の見込額に比べて増加することとなり、増加概算保険料の納付の要件に該当するに至った場合は、当該賃金総額の増加が見込まれた日から30日以内に増加概算保険料の申告・納付を行なわなければならないが、有期事業の事業主の場合であっても、申告・納付の期限は同じである。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

増加概算保険料の納付は、賃金総額の増加が見込まれた日から30日以内ですが、これは継続事業、有期事業ともに同じです。

ちなみに、増加概算保険料を納付することになるきっかけは、問題文のように労働者数の増加や、

もともと労災保険か雇用保険の適用しかなかったのが、両方の保険適用となったために、増加概算保険料の要件に該当することがありますね。

さて、増加概算保険料延納できるのでしょうか。

増加概算保険料は、増加後の保険料算定基礎額が増加前の100分の200を超え、差額が13万円以上ある場合に該当しますから、費用負担も大きいですよね。

延納ができると事業主も助かると思いますがどうなのでしょう。

 

増加概算保険料は延納できる?

(平成27年雇用問9A)

概算保険料について延納が認められている継続事業(一括有期事業を含む。)の事業主は、増加概算保険料の納付については、増加概算保険料申告書を提出する際に延納の申請をすることにより延納することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

増加概算保険料も要件を満たせば延納ができますが、申請が必要となります。

増加概算保険料の延納は、通常の概算保険料の延納と違って、

最初の期については2月を超えていなくても次の期と合体することなく、最初の期として成立することに注意が必要ですね。

で、もし、万が一、保険料を納付しなかったらどうなるのでしょう。

 

増加概算保険料を納付しなかったら、、、

(平成23年労災問8C)

増加概算保険料の納付の要件に該当するに至っている場合であって、事業主が増加概算保険料申告書を提出しないとき、又はその申告書の記載に誤りがあると認められるときは、所轄都道府県労働局歳入徴収官は増加概算保険料の額を決定し、これを当該事業主に通知しなければならない。

 

解説

解答:誤り

増加概算保険料の場合は認定決定が行われないので誤りです。

通常の概算保険料の場合は認定決定があり、納付書によって行われますが、

増加概算保険料については、認定決定は行われず、確定保険料での申告と納付で行われることになります。

さて、次は概算保険料の追加徴収について見ていきましょう。

追加徴収というのは、政府が保険年度の途中で保険料率を引き上げた場合に、追加分の保険料を徴収するものです。

この追加徴収がどのように行われるのか、次の問題で確認しましょう。

 

追加徴収の概算保険料の納付方法

(平成30年労災問9ウ)

追加徴収される概算保険料については、所轄都道府県労働局歳入徴収官が当該概算保険料の額の通知を行うが、その納付は納付書により行われる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

追加徴収分の概算保険料については、納付書によって納付することになりますが、納期限は、通知を発する日から30日を経過した日に設定されています。

ちなみに、保険料率を引き下げることになっても差額の保険料が還付されることはありません。

では最後に、追加徴収の概算保険料延納ができるのかどうかを見ておきましょう。

増加概算保険料の場合はOKでしたが、追加徴収の方はどうでしょうか。

 

追加徴収の概算保険料は延納できる?

(平成30年労災問9エ)

追加徴収される概算保険料については、延納をすることはできない。

 

解説

解答:誤り

追加徴収の概算保険料についても延納できるので誤りです。

こちらも、増加概算保険料と同じく、要件を満たしていれば、申請をすることで追加徴収の概算保険料を延納できます。

 

今回のポイント

  • 増加概算保険料の納付は、賃金総額の増加が見込まれた日から30日以内ですが、これは継続事業、有期事業ともに同じです。
  • 増加概算保険料も要件を満たせば延納ができますが、申請が必要となります。
  • 増加概算保険料の場合は認定決定が行われません
  • 追加徴収分の概算保険料については、納付書によって納付することになりますが、納期限は、通知を発する日から30日を経過した日に設定されています。
  • 追加徴収の概算保険料についても延納できます

 

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