「社労士試験 安衛法 これを機に安全衛生管理体制を総点検してみませんか?」過去問・安衛-47

安全衛生管理体制は、安衛法における大きなヤマの一つですね。

出題頻度が高いので避けて通ることができないのがツラいところですが、

一度に覚えようとせず、折にふれ復習を重ねていくことで少しずつ押さえることができます。

で、本試験直前に残ったものをやっつけていくという方法もありますから検討なさってみてくださいね。

それでは過去問に入っていきましょう。

最初の問題は、総括安全衛生管理者になるための条件がテーマになっています。

総括安全衛生管理者として選任されるにはどのようなことが必要なのでしょうか。

 

総括安全衛生管理者になるための条件

(令和2年問9C)

総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならないが、必ずしも安全管理者の資格及び衛生管理者の資格を共に有する者のうちから選任しなければならないものではない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

総括安全衛生管理者は、実務を担当するというより、実務担当者を統括管理するリーダーのようなものですので、安全管理者などのような資格は必要ありません。

規定には「総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理をする者をもって充てなければならない」となっているので、事業場を実質的に統括する権限を持っている工場長のような人がなるイメージですね。

では、その総括安全衛生管理者についてですが、都道府県労働局長と絡めた論点の過去問があります。

労働局長が総括安全衛生管理者を解任するというのですが、それは可能なのでしょうか?

 

都道府県労働局長は、総括安全衛生管理者の解任を?

(平成26年問9ア)

都道府県労働局長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、事業者に対し、総括安全衛生管理者の解任を命ずることができる。

 

解説

解答:誤り

都道府県労働局長は、総括安全衛生管理者の解任を命ずることができず、「総括安全衛生管理者の業務の執行について事業者に勧告することができる」ということになっています。

労働災害を防止するためとはいえ、安全衛生管理のトップの解任を命ずる権利まではないということですね。

さて、次は安全管理者の方を見てみましょう。

安全管理者は先ほどの総括安全衛生管理者と違い、学校で理科系の科目を勉強して厚生労働大臣の研修を修了することで安全管理者の資格を得る条件となっています。

そんな安全管理者ですが、一定規模の業種の事業場には必ず置く必要があります。

巡視についての要件と合わせて下の問題で確認しましょう。

 

安全管理者と巡視

(平成23年問8B)

常時80人の労働者を使用する建設業の事業場においては安全管理者を選任しなければならないが、安全管理者は少なくとも毎週1回作業場等を巡視しなければならない。

 

解説

解答:誤り

建設業運送業などの業種では、常時50人以上の労働者を使用している場合は、安全管理者を選任する必要があります。

しかし、巡視については頻度は定められていないので、問題文は誤りです。

ちなみに、解任についてですが、労基署長は事業者に対して安全管理者の増員や解任を命じることができます

先ほどの総括安全衛生管理者と違うところですね。

では、次は衛生管理者の方も見ておきましょう。

こちらもさっきの安全管理者と同じように選任の要件と巡視について確認していきますね。

 

衛生管理者の選任要件と巡視の頻度

(平成23年問8E)

常時70人の労働者を使用する運送業の事業場においては衛生管理者を選任しなければならないが、衛生管理者は少なくとも毎週1回作業場等を巡視しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

衛生管理者は、安全管理者と違って、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場は、衛生管理者を選任する必要があります。

巡視の頻度については、「毎週1回」と具体的に定められていますから、ここも安全管理者と違うところですね。

ということで、最後に衛生管理者の「選任」ではなく「専任」の要件について確認しておきましょう。

一定規模以上の事業場になると、他の業務と片手間ではなく、衛生管理者だけの仕事をする人を置く必要があります。

では、その「一定規模」とはどういう規定になっているのでしょうか。

 

衛生管理者の「専任」要件は?

(平成26年問9エ)

事業者は、常時1,000人を超える労働者を使用する事業場にあっては、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

衛生管理者の「専任」要件は、

  • 常時1,000人を超える労働者を使用する事業場
  • 常時500人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働または一定の有害業務に常時30人以上の労働者を従事させるもの

となっています。

ちなみに、一定の有害業務というのは、労基法に定められている「2時間を超えて時間外労働をさせることができない」業務となっています。

 

今回のポイント

  • 総括安全衛生管理者は、安全管理者などのような資格は必要ありませんが、規定には、「当該事業場においてその事業の実施を統括管理をする者をもって充てなければならない」となっています。
  • 都道府県労働局長は、総括安全衛生管理者の業務の執行について事業者に勧告することができます。
  • 建設業運送業などの業種では、常時50人以上の労働者を使用している場合は、安全管理者を選任する必要がありますが、巡視については頻度は定められていません。
  • 衛生管理者は、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場において選任する必要があり、巡視の頻度は「毎週1回」です。
  • 衛生管理者の「専任」要件は、
    • 常時1,000人を超える労働者を使用する事業場
    • 常時500人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働または一定の有害業務に常時30人以上の労働者を従事させるもの

    となっています。

 

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