「社労士試験 安衛法 就業制限と安全衛生教育のポイントはこれ!」過去問・安衛-42

今回は就業制限安全衛生教育について取り上げたいと思います。

どちらも、人を教育して労働災害を防止する制度になっていますが、それにまつわる要件が色々とあるので大変な項目ですよね。

過去問で出された論点を中心に少しずつ範囲を広げていくイメージで学習を進められると良いと思います

いきなりテキストを読み込んでも労力が大変ですから、効率的に進めていきましょう

それでは最初の問題に入りたいと思います。

1問目はブルドーザーの運転についての就業制限が論点になっていますが、

就業制限の対象が建設業だけなのか、ということが問われています。

果たして正解は??

 

ブルドーザーの運転についての就業制限は建設業だけ?

(平成28年問10B)

建設機械の一つである機体重量が3トン以上のブル・ドーザーの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務に係る就業制限は、建設業以外の事業を行う事業者には適用されない。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合、建設業以外の事業者にも適用されます。

機体重量が3トン以上ブルドーザーなどの車両系建設機械についての就業制限は、建設業だけに限るという規定はありません

重量が3トン以上の機械ですから、相当大きいものになりますし、技能講習や免許なく運転するのは危険と言えそうですね。

目的は、労働災害を防ぐことなので、就業制限を建設業だけに限る理由がありません。

では次はフォークリフトについての就業制限を見てみましょう。

こちらも、個人事業主が対象外というような論点になっていますが果たして正しいのでしょうか?

 

最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転技能講習は個人事業主はパス?

(平成28年問10A)

産業労働の場において、事業者は、例えば最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務については、都道府県労働局長の登録を受けた者が行うフォークリフト運転技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならないが、個人事業主である事業者自らが当該業務を行うことについては制限されていない。

 

解説

解答:誤り

問題文のケースでは、個人事業主も就業制限の対象となっています。

ここで注意したいのは、「最大荷重が1トン以上の」フォークリフトの運転が「就業制限」の対象ということです。

フォークリフトについては、最大荷重1トン以上のものと、1トン未満の2つの論点が存在します。

次の問題では、1トン未満のフォークリフトの運転について取り扱っていますので見てみましょう。

 

最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転にはどんな規定が?

(令和2年問10D)

事業者は、最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第1号の道路上を走行させる運転を除く。)の業務に労働者を就かせるときは、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

「最大荷重1トン未満」のフォークリフトの運転については、就業制限ではなく、「特別教育」の対象となっています。

特別教育の場合、技能講習や免許があるわけではないので、ハードルは低いと言えるでしょうね。

ちなみに、フォークリフトの特別教育には、学科教育と実技教育があるようです。

さて、次は職長教育を見ていきたいと思います。

職長というのは、名前のとおり、現場で作業員を指導や監督をする人を指しますが、

職長教育の対象になる業種が定められているので、こちらを確認しましょう。

 

職長教育の対象になる業種とは

(令和2年問10E)

事業者は、その事業場の業種が金属製品製造業に該当するときは、新たに職務に就くこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること等について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

職長教育を行うよう規定されている業種は、

  • 建設業
  • 製造業(所定のものを除く)
  • 電気業
  • ガス業
  • 自動車整備業
  • 機械修理業

となっています。

今すぐすべてを覚えるのは大変かもしれませんが、本試験までには押さえておきたいですね。

では最後に、特別教育や職長教育、雇入れ時などの安全衛生教育と労働時間との関係について見ておきましょう。

下の問題では、安全衛生教育が労働時間にあたるのかどうかが論点になっています。

 

安全衛生教育は労働時間?

(令和2年問10C)

安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間と解されるので、当該教育が法定労働時間外に行われた場合には、割増賃金が支払われなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

安全衛生教育は、事業場で労働災害が起きないように事業者の責任で行うものなので、安全衛生教育にかかる時間は労働時間となり、

もし安全衛生教育が法定労働時間外に行われる場合は、割増賃金が発生することになります。

 

今回のポイント

  • 機体重量が3トン以上ブルドーザーなどの車両系建設機械についての就業制限は、建設業だけに限るという規定はありません
  • 就業制限」の対象となっているのは、「最大荷重が1トン以上の」フォークリフトの運転で、1トン未満の場合は「特別教育」となっています。
  • 職長教育を行うよう規定されている業種は、
    • 建設業
    • 製造業(所定のものを除く)
    • 電気業
    • ガス業
    • 自動車整備業
    • 機械修理業

    となっています。

  • 安全衛生教育は、事業場で労働災害が起きないように事業者の責任で行うものなので、安全衛生教育にかかる時間は労働時間となり、もし安全衛生教育が法定労働時間外に行われる場合は、割増賃金が発生することになります。

 

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