「社労士試験 雇用保険法 育児休業給付から読み解く勉強方法とは」過去問・雇-65

育児休業給付には育児休業給付金があり、支給要件(誰に)、金額(いくら)、申請方法(どうやって)をそれぞれ押さえていくことになりますね。

これは育児休業給付金に限らず、他の項目でもそうですが、知識を枝葉のようにカテゴリーごとに分けて整理しておくと理解も進むかと思います。

特に社労士試験のように勉強範囲が広い試験の場合は、いかに整理して理解できるかがポイントの一つになりますので頑張っていきましょう。

それでは最初の問題に入っていきたいと思います。

1問目は、期間を定めて雇用されている、いわゆる有期雇用契約の人が育児休業給付金を受給するための条件が問われています。

育児休業給付金の目的が雇用の安定であることを頭の隅に入れながら読んでいきましょう。

 

有期雇用の人が育児休業給付金を受け取るためには

(平成29年問6A)

期間を定めて雇用される者が、その事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であり、その養育する子が1歳6か月(所定の要件に該当する場合は2歳)に達する日までに、その労働契約(契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない場合は、他の要件を満たす限り育児休業給付金を受給することができる。(問題文を一部補正しています)

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

期間を定めて雇用される有期雇用の方が育児休業給付金を受け取るためには、

  • その事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者
  • その養育する子が1歳6か月(所定の場合は2歳)に達する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない

ということになっています。

引き続き雇用された期間が1年以上、労働契約が満了することが明らかでない、という規定を見ると、

その職場に長く勤めることが育児休業給付金の支給要件になっているように思いますね。

ちなみに、正社員などの無期雇用の方の場合は、休業を開始した日前2年間にみなし被保険者期間が通算して12ヶ月以上であることが条件となっています。

さて、育児休業給付金は、会社を休んでいる間の生活保障ですから、休んでいても会社からお給料が出ている場合は、育児休業給付金を支給する必要がなくなります。

では、休業中に会社からお給料が出ている場合の取り扱いがどうなっているのか見てみましょう。

 

育児休業中に賃金の支払いを受けていた場合は?

(平成29年問6E)

育児休業給付金の受給資格者が休業中に事業主から賃金の支払を受けた場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の80%に相当する額以上であるときは、当該賃金が支払われた支給単位期間について、育児休業給付金を受給することができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

事業主から受けた賃金の額が、「休業開始時賃金日額×支給日数の80%以上」の場合は育児休業給付金は全額不支給となります。

単純に比較できませんが、育児休業給付金の額は最大でも休業開始賃金日額の67%ですから、賃金が80%以上であれば育児休業給付金は必要ありませんね。

ちなみに、80%未満の場合は、育児休業給付金は減額されていき、一定の割合まで下がると減額されずに支給されます。

では次の問題で、育児休業給付金が減額されずに全額支給されるのはどのラインなのか見ておきましょう。

 

育児休業中に賃金の支払いを受けていた場合は? その2

(平成23年問6E)

育児休業期間中に事業主から賃金が支払われる場合、ある支給単位期間における賃金額が、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の100分の40以下であれば、当該支給単位期間における育児休業給付金の金額は、その賃金額によって変動することはない。

 

解説

解答:誤り

休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の100分の40以下ではなく、「100分の30以下」であれば育児休業給付金は全額支給されます。

ただ、育児休業を開始して180日目までは、100分の30が「100分の13」となりますので押さえておきましょう。

ということで、育児休業給付金の額がわかったところで、支給申請をどうするのか確認しておきましょう。

次の問題では、誰が申請するのかということが問われていますので見ていきますね。

 

育児休業給付金の支給申請は本人でもできる?

(平成29年問6B)

育児休業給付金の支給申請の手続は、雇用される事業主を経由せずに本人が郵送により行うことができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

育児休業給付金の申請は、原則として被保険者が雇用される事業主を経由して行うことになっています。

ただ、本人が郵送で行うことも差し支えないということになっていますので、問題文は正解ということになります。

ちなみに、特定法人と呼ばれる大企業については、育児休業給付金や資格取得届などの届出は電子申請が義務化されている、ということも押さえておきましょう。

では、最後に育児休業から職場に復帰した場合に、きちんと雇用が続いているのか届出がいるのかどうか確認しましょう。

育児休業給付金を支給する目的は、雇用の安定ですから、復帰しても引き続き雇用されているか知りたいところではありますが???

 

育児休業から復帰した後に証明がいる?

(平成23年問6C)

育児休業給付金の支給を受けた者は、その支給に係る休業の期間中被保険者として雇用されていた事業主に当該休業の終了後引き続き3か月間雇用されたことの証明を、当該3か月の経過後速やかに、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。

 

解説

解答:誤り

問題文のような規定はありません。

ですので、育児休業が終了して、引き続き雇用されているかどうかの確認は行わないということになりますね。

ということは、育児休業が終了して引き続き雇用していないからといって、育児休業給付金を返してね、という規定もないということになります。

 

今回のポイント

  • 期間を定めて雇用される有期雇用の方が育児休業給付金を受け取るためには、
    • その事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者
    • その養育する子が1歳6か月(所定の場合は2歳)に達する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない

    ということになっています。

  • 事業主から受けた賃金の額が、「休業開始時賃金日額×支給日数の80%以上」の場合は育児休業給付金は全額不支給となります。
  • 休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の「100分の30以下」であれば育児休業給付金は全額支給されますが、育児休業を開始して180日目までは、100分の30が「100分の13」となりますので押さえておきましょう。
  • 育児休業給付金の申請は、原則として被保険者が雇用される事業主を経由して行うことになっていますが、本人が郵送で行うことも差し支えないということになっています。
  • 育児休業が終了して、引き続き雇用されているかどうかの確認については、行政は行いません。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

勉強していて疑問点が出てくるのは理解度が進んだ証拠と言えるでしょう。

しかし、1分考えて解決しなければ先に進みましょう。

学習が更に進めば、疑問が解決することがよくあるからです。

まずは繰り返す時間を確保することをオススメします♫

 

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