「社労士試験 健康保険法 保険医・保険薬剤師・指定訪問看護事業者の取扱説明書」過去問・健保-63

前回の健康保険法では、保険医療機関と保険薬局について取り上げました。

 

参考記事:「社労士試験 健康保険法 保険医療機関と保険医療薬局で押さえるツボはこれ!」過去問・健保-62

 

今回は保険医保険薬剤師指定訪問看護事業者についての過去問を集めてみましたので見ていきましょう。

保険医や保険薬剤師については、保険医療機関などと違って、個人レベルの話になりますので、

手続きが簡易化する傾向にあるところに注目し、

指定訪問看護事業者については、保険医療機関と比較することで、どこが同じでどこが違うのか見ていくといいですね。

それでは最初の問題を見てみましょう。

この問題は、保険医の登録と保険医療機関の指定について問われていますので確認していきますね。

 

保険医の保険医療機関についてのみなし規定

(平成29年問6E)

保険医の登録をした医師の開設した診療所で、かつ、当該開設者である医師のみが診療に従事している場合には、当該診療所は保険医療機関の指定があったものとみなされる。なお、当該診療所は、健康保険法第65条第3項又は第4項に規定するいわゆる指定の拒否又は一部拒否の要件に該当しないものとする。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

これは個人で診療所や薬局を開業した場合の保険医療機関や保険薬局のみなし規定です。

問題文のケースで言うと、保険医の登録をした医師だけで診療に従事している場合は、

すでに保険医としての登録をしているのであれば、わざわざ保険医療機関の指定をする必要はありません。

さて、登録をするということは、登録の取消もあるわけで、保険医や保険薬剤師の登録を取り消そうとするときは、

厚生労働大臣は地方社会保険医療協議会に諮問をすることになっています。

次の問題では、登録の取消が行われた後に再登録が論点になっていますので見てみましょう。

 

登録の取り消しが行われた後の再登録

(令和2年問2A)

保険医又は保険薬剤師の登録の取消しが行われた場合には、原則として取消し後5年間は再登録を行わないものとされているが、過疎地域自立促進特別措置法に規定する過疎地域を含む市町村(人口5万人以上のものを除く。)に所在する医療機関又は薬局に従事する医師、歯科医師又は薬剤師については、その登録の取消しにより当該地域が無医地区等となる場合は、取消し後2年が経過した日に再登録が行われたものとみなされる。

 

解説

解答:誤り

2年が経過した日に再登録が行われたものとみなされるわけではなく、

2年未満で再登録を認めることができる」という規定になっています。

保険医や保険薬剤師の登録の取消が行われたら、5年間は再登録を行わないのが原則です。

ただし、過疎の地域や離島などの地域で、登録の取消が行われたことにより、お医者さんや薬局が全くなくなってしまい、

その地域で医療行為ができる人がいなくなってしまったら、地域の人の健康を守ることができなくなってしまいます。

なので、登録の取消し後、2年未満で再登録を認めることが「できるとしたわけですね。

これは、保険医や保険薬剤師に限らず、保険医療機関や保険薬局の再指定も同様です。

では、次は指定訪問看護事業者について見ていきましょう。

指定訪問看護事業者というのは、訪問看護事業を行う者で厚生労働大臣が指定した者のことを指します。

ということは、保険医療機関の時のように指定の拒否がありうるのですが、

次の問題でどんなケースがあるのか見てみましょう。

 

指定訪問看護事業者の指定ができない事由とは

(平成23年問6B)

指定訪問看護事業者の指定は、訪問看護事業を行う者の申請により、訪問看護事業を行う事業所ごとに厚生労働大臣が行う。ただし、申請者が、社会保険料について、その申請をした日の前日までに、社会保険各法又は地方税法の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、その当該処分を受けた日から正当な理由なく2か月間にわたり、その処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料の一部でも引き続き滞納しているときは、厚生労働大臣は指定してはならない。

 

解説

解答:誤り

社会保険料の滞納についての指定拒否の事由が問われていますが、

滞納期間は、2か月間ではなく、「3か月間」が正解で、滞納している社会保険料の一部ではなく、社会保険料の「すべて」を滞納していることが要件になっています。

つまり、指定訪問看護事業者の指定を申請している者が、社会保険料について滞納処分を受けたものの、

滞納処分を受けた後に納付するべき社会保険料のすべて3ヶ月以上引き続き滞納している時は、指定訪問看護事業者の指定を受けることはできません。

平たくいうと、滞納処分を受けたのに、社会保険料を払うつもりがまったくない者に指定の申請は受け付けないということですね。

上記の論点については、保険医療機関や保険薬局も同じですね。

では、次に指定訪問看護事業者の指定取消しについて問われている過去問を見てみましょう。

指定訪問看護事業者であるためには、看護師さんの数が一定以上必要になるのですが、

その基準数を満たせなくなった時がどうなるのか確認しましょう。

 

指定訪問看護事業者の指定が取り消しに?

(令和2年問2D)

指定訪問看護事業者が、訪問看護事業所の看護師等の従業者について、厚生労働省令で定める基準や員数を満たすことができなくなったとしても、厚生労働大臣は指定訪問看護事業者の指定を取り消すことはできない。

 

解説

解答:誤り

指定訪問看護事業者が、事業所の看護師などの従業者について、厚生労働省令で定める基準や員数を満たすことができなくなった場合

厚生労働大臣は指定訪問看護事業者の指定取り消すことが「できます」。

ちなみに、厚生労働大臣が指定訪問看護事業者の指定を取り消す時は、

保険医療機関の場合と違って、地方社会保険医療協議会に諮問する必要がないというところは注意が必要ですね。

では最後に、指定訪問看護事業者の指定が取り消された後の再指定について見ておきましょう。

先ほど保険医などの再指定について触れましたが、指定訪問看護事業者の場合どうなるのか見てみましょう。

 

指定訪問看護事業者の再指定はいつ?

(平成28年問6D)

指定訪問看護事業者の指定について、厚生労働大臣は、その申請があった場合において、申請者が健康保険法の規定により指定訪問看護事業者に係る指定を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であるときは指定をしてはならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

指定訪問看護事業者の指定取消し後の再指定についての期間が「5年」という数字は保険医療機関の時と同じですね。

まずはこのように共通した論点の場合は、まとめて押さえておくようにしておくといいですね。

 

今回のポイント

  • 保険医療機関や保険薬局のみなし規定では、たとえば、保険医の登録をした医師だけで診療に従事している場合は、すでに保険医としての登録をしているのであれば、わざわざ保険医療機関の指定をする必要はなく、保険医療機関の指定があったものとみなされます。
  • 保険医や保険薬剤師の登録の取消が行われたら、5年間は再登録を行わないのが原則ですが、過疎の地域や離島などの地域で、登録の取消が行われたことにより、お医者さんや薬局が全くなくなってしまう場合、登録の取消し後、2年未満で再登録を認めることが「できるとされています。
  • 指定訪問看護事業者の指定を申請している者が、社会保険料について滞納処分を受けたものの、滞納処分を受けた後に納付するべき社会保険料のすべて3ヶ月以上引き続き滞納している時は、指定訪問看護事業者の指定を受けることはできません。
  • 指定訪問看護事業者が、事業所の看護師などの従業者について、厚生労働省令で定める基準や員数を満たすことができなくなった場合、厚生労働大臣は指定訪問看護事業者の指定取り消すことが「できます」。
  • 厚生労働大臣は、指定訪問看護事業者の指定について、その申請があった場合において指定の取消しの日から5年を経過しない者であるときは指定をしてはなりません。

 

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