「社労士試験 安衛法 これだけは押さえておきたい!安全衛生教育の概要」過去問・安衛-33

今回は、安全衛生教育について取り扱った過去問を集めてみました。

頻繁に出題されている項目ではありませんが、

何度か出題されている論点ですので、これを機に押さえていきましょう。

それでは最初の問題に入りたいと思います。

1問目は、安全衛生教育中の時間は労働時間になるのか、が論点になっています。

安全衛生教育の目的をイメージしてみましょう。

 

安全衛生教育は労働時間になるのか?

(平成26年問10B)

労働安全衛生法第59条及び第60条の安全衛生教育については、それらの実施に要する時間は労働時間と解されるので、当該教育が法定労働時間外に行われた場合には、当然割増賃金が支払われなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

安全衛生教育は、労働者を労働災害から守るためにあるものなので、

事業者の責任で行われるのが基本的な考え方です。

なので、安全衛生教育にかかる時間は労働時間となります。

なので、安全衛生教育は基本的に所定労働時間に行われるものとということになり、

もし法定労働時間外に安全衛生教育が行われたときには、割増賃金を支払う必要があります。

ちなみに、安衛法第59条、60条というのは雇入時の安全衛生教育や、特別教育、職長教育などについて定めた規定です。

したがって、もし特別教育や職長教育を社外で行う場合は、会費や交通費なども事業者が負担することになります。

それでは、「雇入れ時の教育」について見てみましょう。

一口に「雇入れ」といっても、正社員、アルバイト、パートなどいろいろな方が入社することがあります。

この「雇入れ時の教育」は誰を対象に行うのでしょうか?

 

雇入れ時の教育の対象者は?

(令和2年問10A)

事業者は、常時使用する労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。臨時に雇用する労働者については、同様の教育を行うよう努めなければならない。

 

解説

解答:誤り

雇入れ時の安全衛生教育の規定では、「労働者を雇い入れたとき〜教育を行なわなければならない」となっていますので、

常時使用する労働者と臨時に使用する労働者を分けているわけではありません。

したがって臨時に雇用する労働者についても、常時使用する労働者を雇い入れる時と同じ安全衛生教育をすることになります。

この教育の目的は、労働災害から労働者を守ることにありますので、正社員もアルバイトも関係ありませんよね。

では次に、「作業内容変更時」の安全衛生教育を見ておきましょう。

こちらの教育ではどのように規定されているのでしょうか??

 

作業内容変更時の安全衛生教育に関するルール

(令和2年問10B)

事業者は、作業内容を変更したときにも新規に雇い入れたときと同様の安全衛生教育を行わなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

規定によると、

「前項の規定(雇入れ時の安全衛生教育)は、労働者の作業内容を変更したときについて準用する。」

となっていますので、作業内容が変更になったときは、雇入れ時レベルの教育をする必要があります

ただし、この「作業内容の変更」というのは、

「異なる作業に転換した」、「作業設備や作業方法などが大きく変更になった」ことを言うので、

軽易な変更の場合は対象外となります

さて、安全衛生教育に対してルールが色々と決まっているようですが、

もし違反した場合、罰則はあるのでしょうか。

次の問題では職長教育について問われていますので確認しましょう。

 

職長教育をしなかったら罰則が??

(平成26年問10C)

労働安全衛生法第60条に定める職長等の教育に関する規定には、同法第59条に定める雇入れ時の教育(同条第1項)、作業内容変更時の教育(同条第2項)及び特別の教育(同条第3項)に関する規定と同様に、その違反には罰則が付けられている。

 

解説

解答:誤り

職長教育についての違反には罰則はありません

逆に、罰則があるのは、雇入れ時と作業内容変更、特別教育です。

職長教育以外の場合に罰則があると覚えておくといいですね。

では最後に、安全衛生教育の計画作成について見ておきましょう。

通常はそのようなことをする必要がないのですが、労働災害が起こりやすい事業場については、対象になるようです。

下の問題文を読んでみましょう。

 

指定の事業場では安全衛生教育の計画を作成しなければならない?

(平成26年問10D)

事業者は、所轄都道府県労働局長が労働災害の発生率等を考慮して指定する事業場について、労働安全衛生法第59条又は第60条の規定に基づく安全又は衛生のための教育に関する具体的な計画を作成しなければならず、また、当該事業者は、4月1日から翌年3月31日までに行ったこれらの規定に基づく安全又は衛生のための教育の実施結果を、毎年一定の期日までに、所定の様式により、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

特殊化学設備を設置する事業場や、労働災害率などを考慮して労働局長が指定する事業業については、

安全衛生教育に関する具体的な計画を作成することになっています。

で、4月1日から翌年の3月31日までの1年間に行った安全衛生教育の結果について、4月30日までに所轄労基署長に報告する必要があるのです。

 

今回のポイント

  • 安全衛生教育は、労働者を労働災害から守るために行うもので、事業者の責任で行うべきものなので、安全衛生教育にかかる時間は労働時間となります。
  • 雇入れ時の安全衛生教育の規定では、「労働者を雇い入れたときは〜教育を行なわなければならない」となっていますので、したがって臨時に雇用する労働者についても、常時使用する労働者を雇い入れる時と同じ安全衛生教育をすることになります。
  • 作業内容が変更になったときは、雇入れ時レベルの教育をする必要がありますが、軽易な変更の場合は対象外となります。
  • 雇入れ時と作業内容変更、特別教育については罰則がありますが、職長教育についての違反には罰則はありません
  • 特殊化学設備を設置する事業場や、労働災害率などを考慮して労働局長が指定する事業業については、安全衛生教育に関する具体的な計画を作成することになっていて、実施報告も必要です。

 

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