「社労士試験 社会保険に関する一般常識 いま見ておきたい!介護保険法の要点」過去問・社一-20

今回は、社会保険に関する一般常識から「介護保険法」を取り上げたいと思います。

介護保険法は、社労士試験では毎年と言っていいほど出題されていますので、必ず勉強しておきたい法律ですが、

一般常識科目からの出題にすぎませんので、たとえば健康保険法と同列にするわけにはいきません。

なので、過去問演習を勉強のメインにおき、どの知識が問われているのかをまず押さえることが先決です。

その上で余裕があれば少しずつ範囲を広げるようにしましょう。

それでは最初の問題に入りたいと思います。

1問目は、「責務」について問われています。

介護保険は、市町村、都道府県、国がそれぞれの役割を持って事業を運営していますので、その違いを見ていくことにしましょう。

 

「施策」に関する責務はどこにある?

(平成27年問7A)

市町村又は特別区(以下本問において「市町村」という。)は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるよう保健医療サービス及び福祉サービスを提供する体制の確保に関する施策その他の必要な各般の措置を講じなければならない。

 

解説

解答:誤り

介護保険事業の運営が円滑に行われるよう「施策」を講じるのは、市町村ではなく「」の責務です。

まず、介護保険のの保険者は「市町村および特別区」ですので、

介護保険事業が健全に行えるように必要な施策を講じるのは親分である「国」ということになりますね。

ちなみに、国と市町村の中間にいる都道府県は、必要な「助言」や「援助」をするのが責務です。

さて、介護保険法で規定されている保険給付の種類にはどんなものがあるのか次の問題で確認してみましょう。

 

介護保険法における給付の種類

(平成29年問7D)

介護保険法による保険給付には、被保険者の要介護状態に関する保険給付である「介護給付」及び被保険者の要支援状態に関する保険給付である「予防給付」のほかに、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定める「市町村特別給付」がある。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

介護保険の給付には3種類あり、

  • 介護給付 → 被保険者の要介護状態に関する保険給付
  • 予防給付 → 被保険者の要支援状態に関する保険給付
  • 市町村特別給付 → 要介護状態等の軽減または悪化の防止に資する保険給付として条例で定めるもの

となっています。

介護給付や予防給付には、「介護予防サービス費」や「居宅予防福祉用具購入費」といった共通の給付もあれば、

施設介護サービス費のような介護給付独自の給付があったりしますので、お手持ちのテキストでご確認いただけたらと思います。

では次に、介護保険の被保険者要件について確認したいと思います。

次の問題では事例問題の形で出題されていますが、キーワードは「年齢」と「医療保険加入者」です。

 

介護保険の被保険者になるための要件

(令和元年問9E)

A県A市に住所を有する医療保険加入者(介護保険法に規定する医療保険加入者をいう。以下同じ。)ではない60歳の者は、介護保険の被保険者とならないが、A県A市に住所を有する医療保険加入者ではない65歳の者は、介護保険の被保険者となる。なお、介護保険法施行法に規定する適用除外に関する経過措置には該当しないものとする。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

介護保険の被保険者には2種類あり、

  • 1被保険者 → 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者
  • 2被保険者 → 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満医療保険加入者

となっています。

65歳以上であれば医療保険加入者でなくても被保険者になりますが、

65歳未満の場合は、医療保険加入者でないと被保険者とはなりません。

医療保険加入者というのは、健康保険法や国民健康保険法などの被保険者を指しますが、

医療保険未加入者は、たとえば生活保護を受給している方などが該当します。

で、介護保険の被保険者が保険給付を受けるためには「要介護認定」を受ける必要があるのですが、

どのように申請をするのかを見てみましょう。

下の問題では、申請を代行できる人について問われていますが、誰に申請するのかも一緒に抑えていくようにしたいですね。

 

要介護認定を受けるためには

(平成27年問7E)

要介護認定を受けようとする被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、申請書に被保険者証を添付して市町村に申請をしなければならず、当該申請に関する手続を代行又は代理することができるのは社会保険労務士のみである。

 

解説

解答:誤り

要介護認定は、「市町村」に申請を行うのですが、手続きの代行や代理は社労士だけではなく、

指定居宅介護支援事業者や地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設または地域包括支援センターでもできます。

で、申請を受けた市町村は、被保険者との面接や心身の状況、被保険者の置かれている環境などを調査するのですが、

要介護認定の審査を行うのは介護認定審査会となっています。

この介護認定審査会が、どういうプロセスで審査をするのかを見てみましょう。

 

介護認定審査会の役割

(平成29年問7A)

介護認定審査会は、市町村又は特別区(以下本問において「市町村」という。)から要介護認定の審査及び判定を求められたときは、厚生労働大臣が定める基準に従い審査及び判定を行い、その結果を市町村に通知するものとされている。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

市町村から要介護認定の審査を求められた介護認定審査会は、厚生労働大臣が定めた基準に従って、

被保険者がどの区分の要介護状態に該当するのか審査判定を行い、その結果を市町村に通知することになっています。

この介護認定審査会は、市町村に置かれるのが原則ですが、複数の市町村が共同で設置することもできます。

 

今回のポイント

  • 介護保険のの保険者は「市町村および特別区」です。
  • 介護保険事業の運営が円滑に行われるよう「施策」を講じるのは、の責務で、都道府県は、必要な「助言」や「援助」をするのが責務です。
  • 介護保険の給付には3種類あり、
    • 「介護給付」・・・被保険者の要介護状態に関する保険給付
    • 「予防給付」・・・被保険者の要支援状態に関する保険給付
    • 「市町村特別給付」・・・要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定めるもの

    となっています。

  • 介護保険の被保険者には2種類あり、
    • 1被保険者・・・市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者
    • 2被保険者・・・市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満医療保険加入者

    となっています。

  • 要介護認定は、「市町村」に申請を行うのですが、手続きの代行は社労士だけではなく、指定居宅介護支援事業者や地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設または地域包括支援センターでもできます。
  • 介護認定審査会は、厚生労働大臣が定めた基準に従って、被保険者がどの区分の要介護状態に該当するのか審査判定を行い、その結果を市町村に通知することになっています。

 

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