「社一 船員保険法 健康保険法を使った勉強法とは」過去問・社一-9

船員保険法は、船員がケガや病気などをしたときの保険なので、健康保険法と似ているところが多いだけに、知識がごちゃごちゃになりやすいです。

でも、逆に両者の違いが分かってくると理解が一気に進みます。

船員保険法は社労士試験でもよく出題される法律ですので、重点的に勉強する時間を取った方が良いと思いますが、その時は表にまとめるなどして健康保険法と比較してみるといいかもしれませんね。

最初の問題は、船員保険の標準報酬月額についての過去問です。

その等級の数はいかほど??

 

船員保険の標準報酬月額の等級数

(平成30年問8B)

標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、第1級から第31級までの等級区分に応じた額によって定めることとされている。

 

解説

解答:誤

船員保険法での標準報酬月額は「第31等級」までではなく、「第50等級」まであります。

これは、健康保険法と同じです。

厚生年金が、令和2年現在「第32等級」ありますのでそちらとの引っかけ問題のようですね。

では、次は傷病手当金の問題になるのですが、船員保険法と健康保険法ではいくつか違いがあります。

それを整理する意味でも確認をしておきましょう。

 

船員保険の場合、傷病手当金の待期期間は?

(令和2年問7C)

被保険者又は被保険者であった者が被保険者の資格を喪失する前に発した職務外の事由による疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき療養のため職務に服することができないときは、その職務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から職務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

 

解説

解答:誤

船員保険法には、健康保険法のような3日の待期期間はありません

また、支給期間も、健康保険法では1年6月ですが、船員保健法では3年となっています。

さて、次の問題は「行方不明手当金」についてです。

いかにも「船員さん向け」らしい手当金ですが、こちらも数字が主な要件になっていますので見ていくことにしましょう。

 

行方不明手当金の支給要件

(平成28年問7E)

被保険者が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、被扶養者に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が1か月未満であるときは、この限りでない。また、被保険者の行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合においては、その報酬の額の限度において行方不明手当金を支給しない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

行方不明の期間が1か月未満の時は、行方不明手当金は支給しません。

また、行方不明手当金の支給期間は「3か月」となっています。

で、「行方不明」・「3か月」と聞いたら何か思い出しませんか?

たしか、労災保険で、船舶が沈没などしたときに3か月間、、、というのがありましたね。

お手持ちの労災保険法のテキストで確認してみてくださいね。

では、次は疾病任意継続被保険者のお話です。

疾病任意継続被保険者は、退職などで船員保険の被保険者資格を喪失したときに、所定の要件で、継続して船員保険の被保険者となることができる制度のことです。

健康保険法の任意継続被保険者に似ていますね。

ではこの疾病任意継続被保険者になるための要件を確認しましょう。

 

疾病任意継続被保険者になるには

(平成30年問8A)改正

船員保険法第2条第2項に規定する疾病任意継続被保険者となるための申出は、被保険者の資格を喪失した日から20日以内にしなければならないとされている。ただし、全国健康保険協会は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができるとされている。

 

解説

解説:正

問題文のとおりです。

問題文にもありますが、船員保険を管掌しているのは全国健康保険協会です。

で、疾病任意継続被保険者になるには、継続して2月以上被保険者であった者で、被保険者の資格を喪失した日から20日以内に申出をする必要があり、期間は2年が限度です。

ますます健康保険の任意継続被保険者に似ていますね。

ではその疾病任意継続被保険者が75歳になったらどうなるのでしょうか。

健康保険法では任意継続被保険者の資格は喪失するのですが、、、

 

疾病任意継続被保険者で75歳になったら、、、

(令和元年問9C)

船員保険の被保険者であった者が、74歳で船員保険の被保険者資格を喪失した。喪失した日に保険者である全国健康保険協会へ申出をし、疾病任意継続被保険者となった場合、当該被保険者は、75歳となっても後期高齢者医療制度の被保険者とはならず、疾病任意継続被保険者の資格を喪失しない。

 

解説

解答:誤

疾病任意継続被保険者も75歳で後期高齢者医療制度の被保険者になるので、疾病任意継続被保険者の資格は喪失することになります。

ここで、疾病任意継続被保険者が資格を喪失するケースをあげておきましょう。

  1. 疾病任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき(翌日喪失)
  2. 死亡したとき(翌日喪失)
  3. 保険料を納付期日までに納付しなかったとき。ただし、初めて納付するべき保険料を除く。(翌日喪失)
  4. 被保険者となったとき(その日に喪失)
  5. 健康保険の被保険者となったとき(その日に喪失)
  6. 後期高齢者医療の被保険者等となったとき(その日に喪失)

 

今回のポイント

  • 船員保険法での標準報酬月額は「第50等級」まであります。
  • 船員保険法には、健康保険法のような3日の待期期間はありません
  • 行方不明の期間が1か月未満の時は、行方不明手当金は支給しません。
  • 疾病任意継続被保険者は、退職などで船員保険の被保険者資格を喪失したときに、所定の要件で、継続して船員保険の被保険者となることができる制度のことです。
  • 疾病任意継続被保険者になるには、継続して2月以上被保険者であった者で、被保険者の資格を喪失した日から20日以内に申出をする必要があり、期間は2年が限度です。
  • 疾病任意継続被保険者も75歳で後期高齢者医療制度の被保険者になるので、疾病任意継続被保険者の資格は喪失することになります。

 

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