「雇用保険法 これを読めばわかる!就職促進給付の基本のき」過去問・雇-44

就職促進給付には、

  • 就業促進手当
  • 移転費
  • 求職活動支援費

があり、就業促進手当はさらに、

  • 就業手当
  • 再就職手当
  • 就業促進定着手当
  • 常用就職支度手当

に分かれています。

これだけ給付の種類があると大変ですが、最終的には雇用保険法の失業等給付・育児休業給付の体系図を何も見ずに書けるようになることが目標の一つです。

体系図を書けるということは、雇用保険法の概要をきちんと押さえているということになりますから、焦らず少しずつでも確実に理解していくようにしましょう。

最初の問題は、就職促進給付の一つである「就業促進手当」についての過去問です。

就業促進手当は、再就職手当など骨のあるものが多いので、なかなか理解が進まないかもしれませんが、一つ一つ押さえていくようにしましょう。

 

就業促進手当を受給できない事情とは

(平成30年問1ア)

基本手当の受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業促進手当を受給することができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

「受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたとき」は就業促進手当支給されません

就業促進手当は、所定給付日数に応じて支給されるものですから、離職前に働いていた事業主に雇用されたのでは、「じゃあなんで辞めたの?」ってことになりますよね。

どうしても、元のサヤにおさまりたいのであれば、就業促進手当はあきらめた方がいいですね。苦笑

ちなみに就業促進手当は、先ほど述べたように、就業手当再就職手当就業促進定着手当常用就職支度手当の4種類がありますので覚えておきましょう。

少しでも記憶の片隅に残っているでしょうか。

ではその状態で次の問題を見てみましょう。

問題文に出てくる〇〇手当は、なんの手当の仲間でしたっけ??

 

同じ問題で視点が違っても、、、

(平成26年問6A)

基本手当の受給資格者が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上の支給残日数があったとしても、離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業手当を受給することができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

前問で確認したように、就業手当は就業促進手当ですので、離職前の事業主に雇用された時はアウトでしたね。

就業手当は、安定した職業「以外」の職業に就いた人で、基本手当の支給残日数が3分の1以上かつ45日以上あって所定の要件を満たすと受給できます。

で、就業手当の額は、就業日1日につき、「基本手当の日額×30%」なのですが、就業手当を申請すると、

就業日1日につき、所定給付日数も「1日」消費してしまうので、割に合わないといえば合わないかもしれませんね。苦笑

では次は特例受給資格者の視点から就業促進手当を見てみましょう。

下の問題は常用就職支度手当が論点になっていて、特例一時金の支給を受けたとしても常用就職支度手当を受給できるのでしょうか。。。

 

特例受給資格者と常用就職支度手当の関係

(平成23年問5D)

特例一時金の支給を受けた者であっても、当該特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して6か月を経過していない場合には、所定の要件を満たせば、常用就職支度手当を受給することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりで、特例一時金を受給している特例受給資格者でも、離職日の翌日から6か月を経過していなければ、常用就職支度手当受給することができます

ただ、常用就職支度手当の支給要件である、

  • 1年以上引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いたこと
  • 離職日前3年以内の就職について、再就職手当常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと

を満たしていることが必要です。

さて、次は就職促進給付の移転費についての過去問を確認しましょう。

「移転」ということは、つまりは「お引越し代」ということになるわけですが、この「移転費」がどんな時に支給されるのかを見てみましょう。

 

移転費の支給要件とは

(令和元年問5B)

移転費は、受給資格者等が公共職業安定所、職業安定法第4条第8項に規定する特定地方公共団体若しくは同法第18条の2に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従って必要があると認めたときに、支給される。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

問題文では複雑に書いていますが、つまり移転費は、「職業に就くため」、「公共職業訓練を受けるため」に引越しをする必要がある時に支給されます。

この移転費には項目がいくつかあるのですが、

  • 鉄道賃
  • 船賃
  • 航空賃
  • 車賃
  • 移転料
  • 着後手当

の6種類になっていて、最後の着後手当以外は、一緒に引っ越す親族の分も支給されます。

で、着後手当は何かというと、私が受験時代に聞いたのは、新居に必要な日用品を買うための費用をまかなうものだと聞きましたが、真相は知りません。笑

それでは就職促進給付の最後にご紹介するのは求職活動関係役務利用費です。

長いネーミングですが、受給資格者などが、面接や職業訓練を受けるために、保育所の一時預かりなどのサービスを利用した時に、その費用の一部が支給される制度になっています。

たとえば、シングルマザーの方が、応募した企業の面接を受けに行く時に、お子さんを一時預かりで保育園にあずけた場合にかかった費用の一部が支給される、ということですね。

では、次の過去問の場合でも求職活動関係役務利用費を受給できるのか確認しましょう。

 

認定職業訓練を受講した時も求職活動関係役務利用費を利用できる?

(平成30年問1オ)

基本手当の受給資格者が職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律第4条第2項に規定する認定職業訓練を受講する場合には、求職活動関係役務利用費を受給することができない。

 

解説

解答:誤

基本手当の受給資格者も、認定職業訓練を受講するときは、求職活動関係役務利用費を受給することができます。

問題文に「特定求職者」とあるので戸惑ってしまうかもしれませんが、「認定職業訓練」も支給の対象になっています。

求職活動関係役務利用費が支給される職業訓練の種類は、

  • 教育訓練給付金の支給にかかる教育訓練
  • 短期訓練受講費の支給に係る教育訓練
  • 公共職業訓練
  • 「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律第4条第2項」に規定する認定職業訓練

となっていますが、いきなりすべてを覚えようとすると大変ですので、少しずつ押さえていくようにしましょう。

 

今回のポイント

  • 「受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたとき」は就業促進手当支給されません
  • 就業手当は、安定した職業「以外」の職業に就いた人で、基本手当の支給残日数が3分の1以上かつ45日以上あって所定の要件を満たすと受給できます。

  • 問題文のとおりで、特例一時金を受給している特例受給資格者でも、離職日の翌日から6か月を経過していなければ常用就職支度手当受給することができます
  • 移転費は、「職業に就くため」、「公共職業訓練を受けるため」に引越しをする必要がある時に支給されます。
  • 求職活動関係役務利用費は、受給資格者などが、面接や職業訓練を受けるために、保育所の一時預かりなどのサービスを利用した時に、その費用の一部が支給されます。

 

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