「徴収法 今さら聞けない保険関係消滅のルール」過去問・徴-37

保険関係の消滅について、社労士試験で気をつけなければならないことは、事業廃止の時に必要な届出であったり、労働者の同意、保険関係が消滅日など色々ありますね。

今回はそれらについて出題された過去問を集めてみましたので一つ一つ押さえていきましょう。

最初の問題では、事業を廃止する時に必要な書類について確認することにしますね。

 

事業を廃止する時に提出するのはどれ?

(平成23年労災問9C)

労災保険暫定任意適用事業の事業主は、その事業を廃止した場合に、既に納付した概算保険料の額と確定保険料の額が同一で、納付すべき確定保険料がないときは、確定保険料申告書を提出する必要はないが、保険関係消滅申請書を所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。

 

解説

解答:誤

事業廃止の時は、「保険関係消滅申請書は不要」で、「確定保険料申告書を提出」しなければなりません。

これは、納付する確定保険料がなくても同様です。

確定保険料申告書で精算する、というイメージですね。

では、実際に保険関係が消滅する日というのはどの日を指すのでしょうか。

次の問題のメインの論点は、さっきの問題と同じなのですが、保険関係の消滅する日がいつなのかを確認するようにしましょう。

 

保険関係が消滅する日は?

(平成27年労災問8D)

農業の事業で、労災保険関係が成立している労災保険暫定任意適用事業の事業主が当該事業を廃止した場合には、当該労災保険暫定任意適用事業に係る保険関係の消滅の申請をすることにより、所轄都道府県労働局長の認可があった日の翌日に、その事業につき労災保険に係る労働保険の保険関係が消滅する。

 

解説

解答:誤

前の問題と同じように、「保険関係消滅の申請」は必要ありません。

で、事業を廃止した時の保険関係は、強制適用事業・暫定任意適用事業ともに廃止の翌日に消滅します。

さて、暫定任意適用事業をやめる(消滅させる)時は申請が必要なのですが、その時に必要な要件は労災保険と雇用保険では違いがあります。

まず、労災保険の要件について見てみましょう。

 

労災保険の保険関係を消滅させるときに必要なことは?

(令和元年労災問10エ)

労災保険に係る保険関係が成立している労災保険暫定任意適用事業の事業主が、労災保険に係る保険関係の消滅を申請する場合、保険関係消滅申請書に労働者の同意を得たことを証明することができる書類を添付する必要はない。

 

解説

解答:誤

労災保険の暫定任意適用事業の保険関係を消滅させる場合、

  1. 労働者の過半数の同意が必要で、
  2. その同意書を保険関係消滅申請書に添付することが必要です。
  3. 保険関係は、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に保険関係が消滅します。

で、労災保険の場合は保険関係が成立してから1年が経過していないと保険関係を消滅させることはできません

また、労災保険の場合には、保険関係が成立する前に発生した業務災害や通勤災害に関して、労災保険に加入した後に保険給付を特例として行うことができます。

この場合、労災保険料と特別保険料を事業主は納付する必要があるのですが、その特別保険料と保険関係消滅との関係について確認しておきましょう。

 

特別保険料がからむと労災保険の消滅はできない??

(平成23年労災問9B)

労災保険の保険給付の特例が行なわれることとなった労働者を使用する労災保険暫定任意適用事業の事業主は、当該保険給付の費用に充てるための特別保険料を徴収する一定の期間を経過するまでの間は、労働者の過半数の同意を得たときであっても、当該事業の労災保険に係る保険関係の消滅の申請をすることができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

労災保険の暫定任意適用事業の保険関係は、特別保険料が徴収される一定の期間が経過した後でなければ消滅させることができません。

すでに労災保険の保険給付を行なっているので、ちゃんとケジメをつけてね、ということなんでしょうかね。

では最後に、雇用保険の暫定任意適用事業を消滅させるのに必要な要件をチェックしましょう。

 

雇用保険の暫定任意適用事業を消滅させるときの要件

(平成23年労災問9A)

雇用保険暫定任意適用事業の事業主は、当該事業に係る保険関係を消滅させようとする場合、当該事業の保険関係が成立した後1年を経過していることに加え、当該事業の労働者の過半数の同意があれば、保険関係の消滅の申請をして所轄都道府県労働局長の認可を受けた上で、当該事業に係る保険関係を消滅させることができる。

 

解説

解答:誤

雇用保険の場合、労働者の同意は「4分の3以上」なければ暫定任意適用事業を消滅させることができません。

(同意書は、労災保険の時と同様に添付する必要があります。)

ただ、労災保険のときのように、保険関係成立から1年経過していなくても大丈夫です。

で、保険関係は厚生労働大臣の認可があった翌日に消滅します。

 

今回のポイント

  • 事業廃止の時は「確定保険料申告書を提出」しなければなりません。
  • 事業を廃止した時の保険関係は、強制適用事業・暫定任意適用事業ともに廃止の翌日に消滅します。
  • 労災保険の暫定任意適用事業の保険関係を消滅させる場合、
    1. 労働者の過半数の同意が必要で、
    2. その同意書を保険関係消滅申請書に添付することが必要です。
    3. 保険関係は、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に保険関係が消滅します。
    4. 特別保険料が徴収される場合は一定の期間が経過した後

     

  • で、労災保険の場合は保険関係が成立してから1年が経過していないと保険関係を消滅させることはできません
  • 雇用保険の場合、労働者の同意は「4分の3以上」なければ暫定任意適用事業を消滅させることができません。

 

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