「社労士試験 雇用保険法 いろんな種類がある給付制限をどう克服するのか」過去問・雇-67

一口に給付制限と言っても、紹介された職業に就くのを拒否した結果のものだったり、不正行為によるもの、自己都合退職といろいろな原因の給付制限があります。

そして、給付制限の内容もそれぞれ違うのがややこしいですよね。

なので、まずは大枠から俯瞰して見るようにして、慣れてきたら少しずつ細部の規定に入っていくと混乱しにくくなるかと思います

社労士試験では、似たような論点をすり替えて出題してくるので、整理してきちんと理解をしておくことが大切になります。

あと、「繰り返し」は大切なので、1回の学習で深入りせず、繰り返しながら理解を深めていきたいですね

それでは最初の問題を見てみましょう。

この問題は、ハローワークから紹介された職業に就くことを正当な理由がないのに拒否した場合の給付制限です。

はたして、給付制限の期間はどうだったでしょうか?

 

紹介された職業に就くことを拒否したら、、、?

(平成23年問4A)

受給資格者が、公共職業安定所から紹介された職業に就くことを正当な理由なく拒否した場合、その拒んだ日から起算して1か月間は、基本手当が支給されない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

受給資格者が、公共職業安定所の紹介する職業に就くこと、または公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けること拒んだときは、

その拒んだ日から起算して1ヶ月は基本手当を支給されません

この場合の受給資格者は、延長給付を受けている者は基本的に除かれます。

また、拒否をしたらすぐに給付制限かというとそうではなく、例えば、就職先の賃金が不当に低い時などはその限りではありません。

では次は延長給付を受けている者の給付制限を見てみましょう。

延長給付を受けているということは、基本手当の所定給付日数分は使い切ったという状態です。

(訓練延長給付の場合の給付制限は、公共職業訓練などが終了した後の延長給付が対象で、待機中や受講中の延長給付は対象外です)

なので、先ほどの受給資格者の拒否系の給付制限とは内容が違ってきますので確認してきますね。

 

延長給付を受けている受給権者が訓練を受けることを拒否したら

(平成26年問7D)

全国延長給付を受けている受給資格者が、正当な理由がなく公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることを拒んだときであっても、当該拒んだ日の翌日から起算して1か月を経過した日から基本手当が支給される。

 

解説

解答:誤り

公共職業訓練等の終了後の訓練延長給付や、広域延長給付または全国延長給付を受けている受給資格者が、正当な理由なく

  • 公共職業安定所の紹介する職業に就くこと
  • 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けること
  • 必要な職業指導を受けることを拒んだとき

は、「その拒んだ日以後」、基本手当が支給されません。

延長給付を受けているということは、自分の持ち分の基本手当を使い尽くしてしまっている状況で基本手当の支給が延長されているので、

正当な理由がないのに拒否をすると、基本手当の延長措置そのものがなくなってしまうということですね。

で、この拒否系の給付制限は受給資格者だけではなく、日雇労働求職者給付金を受ける人にも規定があります。

受給資格者との違いを意識しながら下の問題を読んでみましょう。

 

日雇労働求職者給付金を受ける人の場合

(平成25年問6A)

日雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者が公共職業安定所の紹介する業務に就くことを拒んだときは、正当な理由がある場合を除き、その拒んだ日から起算して1か月間に限り、日雇労働求職者給付金を支給しない。

 

解説

解答:誤り

日雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者の場合の拒否系給付制限は、

その拒んだ日から起算して7日間は日雇労働求職者給付金が支給されません。

問題文の「1か月」は明らかに受給資格者の論点とすり替えていますね。

さて、次は不正行為による給付制限を見てみましょう。

先ほどの拒否系と違い、不正行為が原因の給付制限なので、やはり処分は厳しいですね。

 

不正行為で基本手当を受けようとしたらどうなる?

(平成25年問6B)

偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けようとした者には、やむを得ない理由がある場合を除き、当該基本手当の支給を受けようとした日から起算して1か月間に限り、基本手当を支給しない。

 

解説

解答:誤り

規定では、

「偽りその他不正の行為により求職者給付または就職促進給付の支給を受け、又は受けようとした者には、これらの給付の支給を受け、又は受けようとした日以後基本手当を支給しない

となっています。

問題文では基本手当の不正受給ということですが、基本手当は求職者給付のカテゴリーに入っていますので、

支給を受けようとした日「以後」、基本手当が支給されません。

ここで注意しておきたいのは、上記の規定(法34条1項)では、求職者給付や就職促進給付の不正受給をはたらくと、「基本手当」が給付制限になりますが、

別の規定(法60条1項)によると「就職促進給付」が給付制限になります。

つまり、求職者給付や就職促進給付の不正受給をすると、基本手当か就職職促進給付の給付制限が待っているということですね。

この不正行為による給付制限ですが、未来永劫続くわけではなく、新たに受給資格を得ると話が変わってくるようです。

最後にそれを確認しておきましょう。

 

新たな受給資格を得た場合は?

(令和2年問5D)

不正な行為により育児休業給付金の支給を受けたとして育児休業給付金に係る支給停止処分を受けた受給資格者は、新たに育児休業給付金の支給要件を満たしたとしても、新たな受給資格に係る育児休業給付金を受けることができない。

 

解説

解答:誤り

不正行為による給付制限は、その受給資格にかかる給付制限なので、新たに受給資格を得た場合、給付制限はリセットされて、新たな受給資格分の支給を受けることができます。

ちなみに育児休業給付金は失業等給付ではありませんが、同様の規定となっています(法61条の8 2項)。

 

今回のポイント

  • 受給資格者が、公共職業安定所の紹介する職業に就くこと、または公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けること拒んだときは、その拒んだ日から起算して1ヶ月は基本手当を支給されません
  • 公共職業訓練等の終了後の訓練延長給付や、広域延長給付または全国延長給付を受けている受給資格者が、正当な理由なく
    • 公共職業安定所の紹介する職業に就くこと
    • 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けること
    • 必要な職業指導を受けることを拒んだとき

    は、「その拒んだ日以後」、基本手当が支給されません。

  • 日雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者の場合の拒否系給付制限は、その拒んだ日から起算して7日間は日雇労働求職者給付金が支給されません。
  • 不正行為による給付制限は、その受給資格にかかる給付制限なので、新たに受給資格を得た場合、給付制限はリセットされて、新たな受給資格にかかる支給を受けることができます。

 

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