厚生年金法で、強制適用事業所になるのは、
- 国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員を使用するもの
- 個人経営である適用業種の事業の事業所であって、常時5人以上の従業員を使用するもの
- 船員法に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶
です。
この中で、「適用業種」とありますが、これは製造、建設、物品販売などいわゆる16業種と言われています。
ほとんどの業種が該当するので、覚えるなら適用業種に該当しない業種にスポットを当てた方が早そうですね。
それでは、今回は非適用業種について見ていきましょう。
厚生年金法における「非」適用業種とは?
常時5人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主の事業所は、強制適用事業所となるので、適用事業所となるために厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要はない。(令和元年問4A)
解説
解答:誤
畜産業は、農林水産業に該当します。
農林水産業は適用業種ではないため、適用事業所になるためには、任意適用事業所の認可を受ける必要があります。
ただし、これは個人経営の場合になります。
先述したように、法人であれば強制適用事業所になりますので、注意が必要です。
それでは、「非適用業種」とはどんなものがあるのか見てみましょう。
非適用業種とは?
- 農林水産業
- サービス業(旅館、飲食店、理容、美容など)
- 法務業(弁護士、弁理士、税理士、公認会計士、社会保険労務士など)
- 宗教業(寺院、神社、教会など)
になります。
これらの非適用業種を覚えておいて、問題文を読んだ時に当てはめていくとよいでしょう。
今日のポイント
強制適用事業所になるもの
- 国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員を使用するもの
- 個人経営である適用業種(16業種)の事業の事業所であって、常時5人以上の従業員を使用するもの
- 船員法に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶
非適用業種になるもの
- 農林水産業
- サービス業(旅館、飲食店、理容、美容など)
- 法務業(弁護士、弁理士、税理士、公認会計士、社会保険労務士など)
- 宗教業(寺院、神社、教会など)
となります。
ちなみに、適用事業所の範囲は、健康保険とほぼ同じですが、厚生年金の場合、船舶を含んでいるのが違うところです。
健康保険の場合、船員保険があるので、外されているわけですね。
ややこしい場合は、少しずつ、でも何回も復習するようにして覚えていきましょう。
この記事へのコメントはありません。