育児休業給付金は雇用保険ですが、産前産後に休業した時に支給される出産手当金は健康保険で、出産にかかった費用を支給される出産育児一時金も健康保険です。
わたしは社労士の試験勉強をしている時、時々ごっちゃになっていました。苦笑
育児休業給付金は、高年齢雇用継続給付や介護休業給付と並んで、雇用継続給付の一部でしたが、
令和2年4月1日の法改正により、育児休業給付は失業等給付(雇用継続給付)から分離されました。
それでは、どういった時に育児休業給付が支給されるのか見てみましょう。
育児休業給付の支給要件は?
(平成29年問6A)
期間を定めて雇用される者が、その事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であり、その養育する子が1歳6か月(一定の要件に該当すれば2歳)に達する日までに、その労働契約(契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない場合は、他の要件を満たす限り育児休業給付金を受給することができる。(法改正のため、問題文を一部修正しています。)
解説
解答:正
問題文のとおりです。
ただ、育児休業給付の原則は、あくまで「1歳に満たない子」が対象です。
で、その子が1歳になった時に、保育所が見つからないなどの理由があれば、1歳6か月まで延長され、さらに最大2歳まで延長される、といったイメージですね。
あと、育児休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12箇月以上あることが要件です。
では、育児休業給付を受けられない被保険者がいるのか確認しておきましょう。
短期雇用特例被保険者、、、は?
(平成27年問6オ)
短期雇用特例被保険者は、育児休業給付金及び介護休業給付金を受けることができない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
育児休業給付金や介護休業給付金の支給を受けることができるのは、一般被保険者と高年齢被保険者で、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者は対象外です。
問題文が出題された当時(平成27年)は、高年齢被保険者も対象外だったようですが、その後、法改正によって高年齢被保険者も対象になりました。
それでは、育児休業中に事業主からお給料の支給を受けていたときの育児休業給付金の取り扱いについて、過去問をチェックしましょう。
お給料もらってたら育児休業給付金が支給されない?
(平成29年問6E)
育児休業給付金の受給資格者が休業中に事業主から賃金の支払を受けた場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の80%に相当する額以上であるときは、当該賃金が支払われた支給単位期間について、育児休業給付金を受給することができない。
解説
解答:正
賃金の額が、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の80%以上の場合、育児休業給付金は支給されません。
今回のポイント
- 育児休業給付の原則は、「1歳に満たない子」が対象で、育児休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12箇月以上あることが要件です。
- その子が1歳になった時に、保育所が見つからないなどの理由があれば、1歳6か月まで延長され、さらに最大2歳まで延長されます。
- 育児休業給付金や介護休業給付金の支給を受けることができるのは一般被保険者と高年齢被保険者、で、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者は対象外です。
- 賃金の額が、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の80%以上の場合、育児休業給付金は支給されません。
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