過去問

社労士試験勉強法 過去問攻略!「厚生年金法 本来の老齢厚生年金の支給繰下げの要件とは?」 厚-11

老齢厚生年金の受給権を持っていて、受給権を取得してから1年を経過すると、老齢厚生年金の支給を繰下げの申出を実施機関にすることができます。

その要件についての過去問をチェックしていきましょう。

 

老齢厚生年金の支給繰下げの要件って?

(平成28年問4C)

障害基礎年金の受給権者が65歳になり老齢厚生年金の受給権を取得したものの、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該老齢厚生年金を請求していなかった場合、その者は、老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行うことができる。なお、その者は障害基礎年金、老齢基礎年金及び老齢厚生年金以外の年金の受給権者となったことがないものとする。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

老齢厚生年金の支給繰下げの要件のポイントは、

  • 申出ができるのは、受給権を取得した日から起算して1年を経過した日に当該老齢厚生年金を請求していないこと
  • 老齢厚生年金の受給権を取得した時や受給権を取得してから1年を経過した日までに、障害基礎年金老齢基礎年金及び付加年金老齢厚生年金『以外』の年金受給権者でないこと

です。

別の言い方をすると、障害基礎年金や老齢基礎年金、付加年金の受給権があっても老齢厚生年金の繰下げはできる、ってことですね。

まあ、老齢基礎年金は老齢厚生年金とセットなので分かるとして、障害基礎年金の受給権があっても老齢厚生年金の繰下げができるんですね。

さて、上記のお話は「本来の」老齢厚生年金の繰下げのことですが、特別支給の老齢厚生年金の繰下げってできるんでしたっけ?

 

特別支給の老齢厚生年金の繰下げってできましたっけ?

(平成28年問4B)

60歳から受給することのできる特別支給の老齢厚生年金については、支給を繰り下げることができない。

 

解説

解答:正

問題文のとおり、特別支給の老齢厚生年金については支給繰下げできません

65歳未満の場合、まだ働いている人が多いですから、繰下げをされることで老齢厚生年金を増やされるのが困るのでしょうか???

それでは、老齢厚生年金の繰下げについて、老齢基礎年金との関係についての過去問を見てみましょう。

 

老齢厚生年金の繰下げは老齢基礎年金も一緒??

(平成28年問4A)

平成19年4月1日以後に老齢厚生年金の受給権を取得した者の支給繰下げの申出は、必ずしも老齢基礎年金の支給繰下げの申出と同時に行うことを要しない。

 

解説

解答:正

こちらも問題文のとおりで、老齢厚生年金の繰下げは、老齢基礎年金同時にしなくても大丈夫です。

逆に、老齢厚生年金の支給繰上げをするときは老齢基礎年金もセットになります。

 

今回のポイント

  • 老齢厚生年金の支給繰下げ申出の要件は、① 受給権を取得した日から起算して1年を経過した日に当該老齢厚生年金を請求していない、② 老齢厚生年金の受給権を取得した時や受給権を取得してから1年を経過した日までに、障害基礎年金老齢基礎年金及び付加年金老齢厚生年金『以外の』年金受給権者でない
  • 特別支給の老齢厚生年金については支給繰下げできません
  • 老齢厚生年金の繰下げは、老齢基礎年金同時にしなくても大丈夫ですが、老齢厚生年金の支給繰上げをするときは老齢基礎年金もセットになります。

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