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なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、健康保険法から「高額療養費」について見てみたいと思います。
高額療養費は、数字を押さえるのが大変な項目で、要件によって数字も変化するので、まずは制度の概要を押さえていくようにしましょう。
ここでは、高額療養費の対象にならない給付や、多数回該当、特定疾病にまつわる論点について取り扱った過去問を集めましたので見ていきましょう。
高額療養費の対象にならない費用とは
(平成27年問4イ)
高額療養費の支給要件、支給額等は、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して政令で定められているが、入院時生活療養費に係る生活療養標準負担額は高額療養費の算定対象とならない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
高額療養費は、保険による医療費の費用が対象になっているので、生活療養標準負担額や食事療養標準負担額、評価療養などは対象になっていません。
では次に多数回該当について見てみましょう。
療養のあった月以前の12ヶ月以内に高額療養費が何度か支給されると、高額療養費の算定基準が、多数回該当の高額療養費算定基準額になります。
多数回該当となる基準について、次の過去問を読んでみましょう。
高額療養費の多数回該当となる要件
(平成26年問1A)
高額療養費多数回該当の場合とは、療養のあった月以前の12か月以内に既に高額療養費が支給されている月数が2か月以上ある場合をいい、3か月目からは一部負担金等の額が多数回該当の高額療養費算定基準額を超えたときに、その超えた分が高額療養費として支給される。
解説
解答:誤り
療養のあった月以前の12か月以内に、高額療養費が支給されている月数が「3か月以上」ある場合をいい、
「4か月目から」は、一部負担金等の額が多数回該当の高額療養費算定基準額を超えたときに、その超えた分が高額療養費として支給されます。
ここは、数字が論点になっていますので、押さえておくようにしたいですね。
それでは最後に、特定疾病の場合の高額療養費の算定基準額について確認しておきましょう。
特定疾病というのは、血友病や、慢性腎不全のように費用が高額な治療を著しく長期間にわたり継続しなければならない病気のことを言います。
その場合、高額療養費の算定基準額はどうなるのでしょうか。
特定疾病にかかる高額療養費の算定基準額
(令和2年問4D)
標準報酬月額が56万円である60歳の被保険者が、慢性腎不全で1つの病院から人工腎臓を実施する療養を受けている場合において、当該療養に係る高額療養費算定基準額は10,000円とされている。
解説
解答:誤り
特定疾病にかかる高額療養費については、原則として1万円ですが、70歳未満で標準報酬月額が53万円以上である場合、慢性腎不全だと2万円となります。
今回のポイント
- 高額療養費は、保険による医療費の費用が対象になっているので、生活療養標準負担額や食事療養標準負担額、評価療養などは対象になっていません。
- 療養のあった月以前の12か月以内に、高額療養費が支給されている月数が「3か月以上」ある場合をいい、「4か月目から」は、一部負担金等の額が多数回該当の高額療養費算定基準額を超えたときに、その超えた分が高額療養費として支給されます。
- 特定疾病にかかる高額療養費については、原則として1万円ですが、70歳未満で標準報酬月額が53万円以上である場合、慢性腎不全だと2万円となります。
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