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【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 厚生年金法 未支給の保険給付」過去問・厚年-97

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なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今日は、厚生年金保険法から「未支給の保険給付」の請求について見てみようと思います。

未支給の保険給付の支給を請求できる遺族の範囲や、遺族が複数人いる場合の請求などについて過去問を読みながら確認しましょう。

 

未支給の保険給付の支給を請求できる遺族の範囲

(平成30年問9C)

保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、

その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者であれば、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

未支給の保険給付の支給を請求できるのは、

  • 受給権者の死亡当時、その者と生計を同じくしていた
  • 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹またはこれらの者以外の3親等内の親族

となっています。

この遺族の範囲について、他の法律ではどうなっているのか、お時間があれば確認してみてもいいかも知れませんね。

では次に、未支給の保険給付を受けることができる遺族が2人以上いた場合の請求方法はどうなるのでしょうか。

一人一人が行政に対して請求しなければならないのでしょうか?

 

未支給の保険給付を受けることができる遺族が複数いたら、、、

(平成29年問9オ)

未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。

 

解説

解答:正

「子」など、未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、そのうちの1人がした請求は、全員のために、また全額について請求したものとみなされます。

そして、請求した1人に対して行なった未支給の保険給付の支給は、対象遺族全員に対してしたものとみなされます。

つまり、一つの未支給の保険給付に対して、複数人が請求に来られても困るし、複数の遺族にそれぞれ支給するのも勘弁してほしいということですね。

では最後に、少し複雑な親子関係について未支給の保険給付がある場合について確認しましょう。

以前に法改正があったもので、後妻と前妻の子が論点になっていますので下の過去問を見てみましょう。

 

前妻の子と後妻の関係

(令和元年問9A)

夫の死亡により、前妻との間に生まれた子(以下「夫の子」という。)及び後妻に遺族厚生年金の受給権が発生した。

その後、後妻が死亡した場合において、死亡した後妻に支給すべき保険給付でまだ後妻に支給しなかったものがあるときは、

後妻の死亡当時、後妻と生計を同じくしていた夫の子であって、後妻の死亡によって遺族厚生年金の支給停止が解除された当該子は、

自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

亡くなった後妻と前妻の子は、本当の親子ではないですが、後妻が亡くなったことで、子の遺族厚生年金の支給停止が解除された場合、その子は自己の名で未支給の保険給付の支給を請求することができます。

 

今回のポイント

  • 未支給の保険給付の支給を請求できるのは、
    • 受給権者の死亡当時、その者と生計を同じくしていた
    • 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹またはこれらの者以外の3親等内の親族

    となっています。

  • 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、そのうちの1人がした請求は、全員のために、また全額について請求したものとみなされ、請求した1人に対して行なった未支給の保険給付の支給は、対象遺族全員に対してしたものとみなされます。
  • 後妻が亡くなったことで、夫と前妻との子の遺族厚生年金の支給停止が解除された場合、その子は自己の名で未支給の保険給付の支給を請求することができます。

 

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