このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、安衛法から「事業者の責務」について見てみたいと思います。
一口に事業者と言っても、いろいろな立場から見た事業者の責務が規定されています。
事業者が、使用する労働者を労働災害から守ることは当然として、たとえば製造業なら自分の会社が製造した設備を使用する人が労働災害に遭わないようにする旨の規定がなされているのです。
では、どのように安衛法で定められているのか過去問を通して見ていきましょう。
製造者の責務とは
(平成26年問8オ)
労働安全衛生法第3条第2項では、機械、器具その他の設備の製造者の責務として、機械、器具その他の設備の製造に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めなければならない旨が規定されている。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
機械や器具などの設備の製造者の責務として、安衛法では、これらの物が使用されることによって労働災害の発生の防止に資するように「努めなければならない」旨の努力義務が規定されています。
この規定は、物の製造に携わる労働者に対する労働災害の防止ではなく、物を使用する人が労働災害に遭わないようにするための措置ですね。
このような努力義務は、製造者だけでなく、設計者や輸入者に対しても規定されていますので、次の過去問を読んで確認しましょう。
設計者・輸入者に対する責務
(平成29年問8C)
労働安全衛生法は、機械、器具その他の設備を設計し、製造し、又は輸入する者にも、これらの物の設計、製造又は輸入に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するよう努めることを求めている。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
機械や器具などの設備を設計したり製造、輸入する者や、設備ではなく原材料を製造したり輸入する者についても、物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努める必要があります。
また、建設物を建設するよう発注した者、もしくは建設物を設計する者についても同様です。
今回のポイント
- 機械や器具などの設備を設計したり製造、輸入する者や、設備ではなく原材料を製造したり輸入する者についても、物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努める必要があります。
- また、建設物を建設するよう発注した者、もしくは建設物を設計する者についても同様です。
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