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【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 徴収法 確定保険料の申告と納付」過去問・徴-83

このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。

なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今回は、徴収法から「確定保険料の申告と納付」について見ていきたいと思います。

労働保険料は、あらかじめ概算保険料としておおよその保険料を事前に納めていますが、所定の時期が来ると、労働保険料を精算する必要があります。

この清算手続きを確定保険料の申告で行います。

では実際にどのように精算をしていくのか見ていくことにしましょう。

 

有期事業の場合の確定保険料の申告方法

(平成26年雇用問9イ)

請負金額50億円、事業期間5年の建設の事業について成立した保険関係に係る確定保険料の申告書は、事業が終了するまでの間、保険年度ごとに、毎年、7月10日までに提出しなければならない。

 

解説

解答:誤り

有期事業の場合は、毎年保険料を精算するのではなく、事業が終了してから、つまり保険関係が消滅したタイミングで労働保険料を精算する仕組みになっています。

ちなみに、継続事業の場合は、毎年労働保険料の精算を6月1日から7月10日までの間に行います。

では、有期事業の労働保険料の精算は、保険関係が消滅してからいつまでに行う必要があるのでしょうか?

次の問題で確認しましょう。

 

保険関係が消滅した場合の確定保険料の申告

(平成27年労災問9C)

建設の有期事業を行う事業主は、当該事業に係る労災保険の保険関係が消滅した場合であって、納付した概算保険料の額が確定保険料の額として申告した額に足りないときは、当該保険関係が消滅した日から起算して50日以内にその不足額を、確定保険料申告書に添えて、申告・納付しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

有期事業、継続事業を問わず、保険関係が消滅した場合、消滅した日から起算して50日以内に確定保険料申告書に添えて不足分の労働保険料を納付する必要があります。

しかし、いつも概算保険料より確定保険料の方が多いとは限りません。

ときには、概算保険料を多く納付していて精算時期では賃金総額が減っていたりして確定保険料の方が少ない場合も充分あり得ます。

そんな時は確定保険料の申告しなくても良いのでしょうか?

 

概算保険料の方が確定保険料よりも多くて納付する保険料がない場合は?

(平成30年雇用問9イ)

確定保険料申告書は、納付した概算保険料の額が確定保険料の額以上の場合でも、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

問題文のように概算保険料の方が確定保険料よりも多い場合でも、それを証明するために確定保険料申告書を提出する必要があります。

ちなみに、余ったお金は還付請求をすると返してくれます。

では還付請求をしなかった場合そのお金の行方はどうなるのでしょうか。

最後にそれを確認しましょう。

 

事業主が還付請求をしなかったら余ったお金はどうする?

(平成24年雇用問10D)

継続事業の事業主が納付した労働保険料の額が、確定保険料の額を超える場合において還付請求が行われないとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、法令の定めるところにより、その超える額を次の保険年度の概算保険料又は未納の労働保険料等に充当する。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

概算保険料で納付した労働保険料の額が、確定保険料の額よりも多い場合で、事業主が還付請求をしない場合は、

次の年度の概算保険料や未納の保険料などに充てられることになります。

いちいち還付請求をするよりも、概算保険料を納付することが決まっているのであれば手続きが少なくて済みますね。

 

今回のポイント

  • 有期事業の場合は、毎年保険料を精算するのではなく、事業が終了してから、つまり保険関係が消滅したタイミングで労働保険料を精算する仕組みになっています。
  • 有期事業、継続事業を問わず、保険関係が消滅した場合、消滅した日から起算して50日以内に確定保険料申告書に添えて不足分の労働保険料を納付する必要があります。
  • 概算保険料の方が確定保険料よりも多い場合でも、確定保険料申告書を提出する必要があります。
  • 概算保険料で納付した労働保険料の額が、確定保険料の額よりも多い場合で、事業主が還付請求をしない場合は、次の年度の概算保険料や未納の保険料などに充てられることになります。

 

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