「社労士試験 労災保険法 支給制限・差し止めは横断学習で復習!」過去問・労災-75

支給制限差し止めは、労災保険法だけでなく、他の法律にもありますので、これを機に横断的に復習する機会にしていただけましたら嬉しく思います。

法律によって取り扱いが微妙に違っていますので、まずは違いにフォーカスして押さえていくと効率良く学習できると思いますので試してみてくださいね。

それでは過去問を見ていきましょう。

最初の問題は「故意」がテーマになっています。

「故意」にケガなどの直接の原因となった事故を生じさせたときはどうなったでしょうか?

 

「故意」に事故を生じさせたら?

(平成29年問7E)

労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

故意」に負傷などの「直接の原因」となった事故を生じさせたときは、絶対的支給制限となり、保険給付は「行われません」。

この絶対的支給制限は「故意」の場合だけですね。

とはいっても、業務遂行性のある災害の場合はどうなるのでしょう。

業務遂行性のある環境でも故意に事故を生じさせた場合でも給付制限がかかるのでしょうか。

 

業務遂行性があった場合はどうなるのか

(平成26年問3E)

業務遂行性が認められる災害であっても、労働者が故意に自らの死亡の直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

業務遂行性があっても、結果の発生を意図して故意に事故を生じさせたときは、業務外と判断され、絶対的支給制限になります。

たとえば、仕事中にチェーンソーを使って「わざと」自分の身体に接触させて傷つける場合ですね。

ただ、ケガの原因が故意のものではなく、業務との因果関係が認められる場合、

つまり普通に仕事をしていてケガをした場合は、もちろん業務上の事故と認められます。

では次に、故意は故意でも直接の原因ではなく、故意の犯罪行為の場合の支給制限を見てみましょう。

 

故意の犯罪行為の場合の支給制限

(令和2年問1B)

業務遂行中の負傷であれば、負傷の原因となった事故が、負傷した労働者の故意の犯罪行為によって生じた場合であっても、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

 

解説

解答:誤り

故意の犯罪行為で事故を生じさせたときは、保険給付の「全部または一部」を行わないとすることが「できる」ので誤りです。

保険給付の「全部または一部」を行わないとすることが「できる」のは相対的支給制限です。

相対的支給制限には、「故意の犯罪行為」と「重大な過失」がありますが、実はもう一つあるのです。

それは、「正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、

ケガなどの程度を増進させたり、回復を妨げたときに相対的支給制限が適用されるのですが、

この相対的支給制限が適用されないケースもあるようですので下の問題で確認しましょう。

 

療養の指示に従わなくても、、、

(令和2年問1E)

業務起因性の認められる疾病に罹患した労働者が、療養に関する指示に従わないことにより疾病の回復を妨げた場合であっても、指示に従わないことに正当な理由があれば、政府は保険給付の全部又は一部を行わないとすることはできない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

この場合、「正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないこと」は、相対的支給制限になるのですが、

逆にいうと、正当な理由があれば支給制限は適用されないということになりますね。

それでは最後に、一時差し止めについて扱った過去問を見ておきましょう。

 

一時差し止めの要件

(平成25年問2B)

政府は、保険給付に関して必要であると認めるときは、保険給付を受け、又は受けようとする者に対し、その指定する医師の診断を受けるべきことを命ずることができ、その者が命令に従わないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

問題文のように、医師の受診命令に従わないときや、所定の届出書類などの提出をしない場合に「一時差し止め」が適用されます。

ちなみに、一時差し止めは、支給制限と違って、差し止めが解除されれば、差し止めされていた期間もさかのぼって保険給付が支給されます。

なので、処分としては軽い部類に入りますね。

 

今回のポイント

  • 故意」に負傷などの「直接の原因」となった事故を生じさせたときは、絶対的支給制限となり、保険給付は「行われません」。
  • 業務遂行性があっても、結果の発生を意図して故意に事故を生じさせたときは、業務外と判断され、絶対的支給制限になります。
  • 故意の犯罪行為で事故を生じさせたときは、保険給付の「全部または一部」を行わないとすることが「できる」という相対的支給制限となります。
  • 「一時差し止め」は、医師の受診命令に従わないときや、所定の届出書類などの提出をしない場合に適用されます。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

ここから先、勉強も大事ですが、自分の心を整えることが重要になってきます。

心が不安定だと勉強しても身になりにくいからです。

勉強前に目をつぶって深呼吸したり、不安になったら紙に書き出したりと、心のメンテを大切にしましょう♫

 

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