「社労士試験 安衛法 元方事業者・注文者の講ずべき措置にはどんなものがあったでしょうか?」過去問・安衛-49

今回は、元方事業者注文者などが講ずべき措置について見てみたいと思います。

安衛法の目的は、なんと言っても労働災害を防止することにありますから、その視点で見てみると納得度が得られやすいかもしれません。

暗記だけに頼るのは大変ですから、規定されている理由もイメージできるものはしておきたいですね。

それでは過去問を見てみましょう。

最初の問題は、元方事業者の講ずべき措置について問われています。

下請業者などと一緒に仕事していく上で、労働災害を起こさないように必要なこととはどんなことでしょうか。

 

元方事業者の講ずべき措置とは

(平成26年問8エ)

労働安全衛生法第29条第2項には、元方事業者の講ずべき措置等として、「元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行わなければならない。」との規定が置かれており、この規定の違反には、罰則が付いている。

 

解説

解答:誤り

問題文については罰則がありませんので誤りです。

元方事業者が講ずべき措置として、

  • 関係請負人や関係請負人の労働者へ法律などに違反しないための「指導
  • 法律などに違反していると認めるときの「指示

となっていますが罰則はついていません。

ちなみに、指示を受けた関係請負人や労働者はその指示に従う必要があります。

では次に特定元方事業者について見てみましょう。

特定元方事業者にも巡視をする義務があるのですが、その頻度がどのように規定されているのか確認しましょう。

 

特定元方事業者の巡視頻度

(平成27年問8C)

特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するために、作業期間中少なくとも1週間に1回、作業場所を巡視しなければならない。

 

解説

解答:誤り

特定元方事業者巡視の頻度は、1週間に1回ではなく、「毎作業日に少なくとも1回」ですので誤りです。

ちなみに、巡視の頻度と言えば、産業医が月に1回、衛生管理者が1週間に1回でしたね。

そう考えると特定元方事業者は毎作業日に少なくとも1回なので、頻度としては多いですね。

では次に製造業の元方事業者が行うべき措置について見てみましょう。

次の問題では、クレーンが関連した措置になっていますので確認していきますね。

 

製造業の元方事業者が行うべき措置

(平成24年問8D)

造船業を除く製造業の元方事業者がその労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合に、法令の規定により講じることが義務付けられている措置についてつり上げ荷重が1トンのクレーンを用いて行う作業であるときは、当該クレーンの運転についての合図を統一的に定めなければならない。(問題文を再構成しています)

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

製造業の従業員の人はクレーンの合図について分かっているでしょうが、下請業者には浸透しておらず、別の合図で理解している可能性もあります。

たとえば、クレーンの運転手に対して「止まれ」とか「上げろ」などの合図の仕方について統一しておかないと事故が起きる可能性がありますよね。

なので、クレーンの運転についての合図は統一しておこうね、という措置になっているのですね。

さて、次は「注文者」に対する措置です。

注文者は、なんといってもお金を払う側の人ですから、立場が強いですよね。

なので、そのような立場を利用して請負人に対してやってはならないことがありますので見てみましょう。

 

注文者に対して禁止されていること

(平成24年問10A)

注文者は、その請負人に対し、当該仕事に関し、その指示に従って当該請負人の労働者を労働させたならば、労働安全衛生法又は同法に基づく命令の規定に違反することとなる指示をしてはならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

注文者は、請負人に対して安衛法の規定に違反するような指示はご法度です。

たとえば、コストを浮かすために、必要な足場などの設置をさせないようなことが考えられますね。

注文者だからといって何を言ってもいいというわけではないということです。

では最後に、工場や事務所ビルなどの建物を貸し出している者についての措置です。

建物を貸すにも、ただ貸すというわけにはいかず、必要な措置がありますのでどういうものなのか見ておきましょう。

 

建築物を貸与する者の講ずべき措置

(平成24年問10C)

工場の用に供される建築物を他の事業者に貸与する者は、所定の除外事由に該当する場合を除き、当該建築物の貸与を受けた事業者の事業に係る当該建築物による労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

建築物を他の事業者に貸与する者は、避難はしごの設置や、警報装置の設置など建築物による労働災害を防止するための必要な措置を講じる必要があります。

たとえば、火災や地震が発生したときに、速やかに避難できるような措置を施しておかなければならないということですね。

 

今回のポイント

  • 元方事業者が講ずべき措置として、
    • 関係請負人や関係請負人の労働者へ法律などに違反しないための「指導
    • 法律などに違反していると認めるときの「指示

    となっていますが罰則はついていません。

  • 特定元方事業者巡視の頻度は、「毎作業日に少なくとも1回」です。
  • 造船業を除く製造業の元方事業者は、クレーンの運転についての合図を統一的に定めなければなりません。
  • 注文者は、請負人に対して安衛法の規定に違反するような指示をしてはなりません。
  • 建築物を他の事業者に貸与する者は、避難はしごの設置や、警報装置の設置など建築物による労働災害を防止するための必要な措置を講じる必要があります。

 

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