このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今回は、厚生年金保険法の「本来の老齢厚生年金の支給繰上げ」について見てみたいと思います。
老齢厚生年金と老齢基礎年金の関係や、減額率、支給開始時期について確認しましょう。
老齢厚生年金の支給繰上げをすると老齢基礎年金はどうなる?
(令和4年問5A)
老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行うことができる者にあっては、その請求を同時に行わなければならない。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
老齢厚生年金の支給繰上げの請求をする場合、老齢基礎年金の支給繰上げをできるときは、同時に繰上げ請求をする必要があります。
その逆も同じで、老齢基礎年金の支給繰上げをするときに、老齢厚生年金の支給繰上げができるときは、同時に請求をしなければなりません。
さて、老齢厚生年金の支給繰上げをすると、その額が減額されるのですが、どのような仕組みになっているのか見てみましょう。
老齢厚生年金の支給繰上げにかかる減額率
(令和4年問5B)
昭和38年4月1日生まれの男性が老齢厚生年金の支給繰上げの請求を行い、60歳0か月から老齢厚生年金の受給を開始する場合、その者に支給する老齢厚生年金の額の計算に用いる減額率は24パーセントとなる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
老齢厚生年金の支給繰上げをすると、その減額率は、
「1,000分の4×請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率」
となっています。
なので、問題文の場合ですと、「1,000分の4 × 60月(5年) = 0.24%
になるわけです。
では最後に、老齢厚生年金の支給繰上げをした者が65歳になった場合の取り扱いがどうなるのか下の過去問を読んで確認しましょう。
老齢厚生年金の繰上げ支給をした者が65歳になったら、、、
(平成30年問4オ)
その者が65歳に達した日の属する月前における被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、
65歳に達した日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
老齢厚生年金の支給繰上げをしていた者が65歳になった場合、
支給繰上げをしてから65歳になるまでに被保険者期間があるときは、
65歳に達した日の属する月の「翌月」から、年金の額が改定されます。
今回のポイント
- 老齢厚生年金の支給繰上げの請求をする場合、老齢基礎年金の支給繰上げをできるときは、同時に繰上げ請求をする必要があります。
- 老齢厚生年金の支給繰上げをすると、その減額率は、「1,000分の4×請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率」となっています。
- 老齢厚生年金の支給繰上げをしていた者が65歳になった場合、支給繰上げをしてから65歳になるまでに被保険者期間があるときは、65歳に達した日の属する月の「翌月」から、年金の額が改定されます。
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