このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は健康保険法の「給付制限」について見てみようと思います。
給付制限がどのような場合に適用されるのか確認しましょう。
「絶対的給付制限」が適用されるのはどんなとき?
(令和3年問6C)
被保険者又は被保険者であった者が、自己の故意の犯罪行為により、又は故意若しくは重過失により給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は行われない。
解説
解答:誤り
被保険者または被保険者であった者が、
- 自己の「故意」の犯罪行為により または
- 「故意」に給付事由を生じさせたときは
その給付事由に係る保険給付は行わない(絶対的給付制限)、と定められていますので、
重過失では絶対的給付制限とはなりません。
では、精神疾患により自らの身体を傷つけた場合も絶対的給付制限になるのでしょうか。
精神疾患が原因のときは?
(令和4年問7E)
被保険者が故意に給付事由を生じさせたときは、当該給付事由についての保険給付は行われないため、自殺未遂による傷病に係る保険給付については、その傷病の発生が精神疾患に起因するものであっても保険給付の対象とならない。
解説
解答:誤り
自殺未遂による傷病で、その傷病の発生が精神疾患等に起因するものと認められる場合は、
「故意」の給付事由を生じさせたことに該当しませんので
絶対的給付制限の対象外となります。
では最後に、保険給付の全部または一部を行わないとすることができる相対的給付制限について確認しましょう。
相対的給付制限の対象となるのは
(平成29年問5A)
被保険者が闘争、泥酔又は著しい不行跡によって給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
被保険者が闘争、泥酔または著しい不行跡によって給付事由を生じさせたときは、
その給付事由に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができるとなっています。
ちなみに、相対的給付制限は、
「正当な理由なしに療養に関する指示に 従わないとき」
にも適用されます。
今回のポイント
- 被保険者または被保険者であった者が、
- 自己の「故意」の犯罪行為により または
- 「故意」に給付事由を生じさせたときは
その給付事由に係る保険給付は行わないと定められています(絶対的給付制限)。
- 自殺未遂による傷病で、その傷病の発生が精神疾患等に起因するものと認められる場合は、「故意」の給付事由を生じさせたことに該当しません。
- 被保険者が闘争、泥酔または著しい不行跡によって給付事由を生じさせたときは、その給付事由に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができるとなっています。
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