このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。
なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、労基法の「平均賃金」について見てみようと思います。
平均賃金の算定方法について扱った過去問を取り上げましたので確認しましょう。
平均賃金の算定期間はどこから算定する?
(平成27年問2D)
賃金締切日が毎月月末と定められていた場合において、例えば7月31日に算定事由が発生したときは、なお直前の賃金締切日である6月30日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となる。
解説
解答:正
問題文のとおりです。
まず、平均賃金とは、
これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、
その期間の総日数で除した金額となっています。
で、「これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間」というのは、
算定事由発生日の前日からカウントした3か月間となります。
また、賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日から起算します。
なので、問題文の場合は、直前の賃金締切日である6月30日からさかのぼった
3か月間が平均賃金の算定期間となります。
では、減給の制裁をする際に平均賃金を算定すべき事由の発生した日はいつになるのでしょうか。
下の過去問を読んでみましょう。
減給の制裁時における平均賃金の算定
(平成30年問7D)
労働基準法第91条による減給の制裁に関し平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、制裁事由発生日(行為時)とされている。
解説
解答:誤り
減給の制裁における平均賃金の算定は、
「減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日」が、これを算定すべき事由の発生した日となります。
なので、制裁事由の発生日ではありません。
さて、最後に平均賃金を算定する際に、算定期間から控除となる期間について見ておきましょう。
まずは下の過去問を読んでみてくださいね。
公民権の行使によって休業した期間は平均賃金の算定に入る?
(平成27年問2B)
平均賃金の計算において、労働者が労働基準法第7条に基づく公民権の行使により休業した期間は、その日数及びその期間中の賃金を労働基準法第12条第1項及び第2項に規定する期間及び賃金の総額から除外する。
解説
解答:誤り
平均賃金の算出に際して控除される期間は、
- 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
- 産前産後の女性が労働基準法第65条の規定によって休業した期間
- 使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
- 育児介護休業法による育児休業・介護休業をした期間
- 試みの使用期間
となっています。
なので、公民権の行使によって休業した期間は
上記に含まれないので、平均賃金の算定期間に含まれます。
今回のポイント
- 平均賃金を算定する際、「これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間」は、算定事由発生日の前日からカウントした3か月間となります。
- 減給の制裁における平均賃金の算定は、「減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日」が、これを算定すべき事由の発生した日となります。
- 平均賃金の算出に際して控除される期間は、
- 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
- 産前産後の女性が労働基準法第65条の規定によって休業した期間
- 使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
- 育児介護休業法による育児休業・介護休業をした期間
- 試みの使用期間
となっています。
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