「社労士試験 徴収法 労働保険事務組合の役割を再確認しましょう」過去問・徴-62

私が受験勉強をしているとき(今でもそうですが)、労働保険事務組合と直接関わることがなかったので、

労働保険事務組合のイメージがつかず、勉強していてもピンと来なかったことを覚えています。

なので、テキストや過去問ベースでしか馴染むことができなかったため、繰り返し学習しましたね。

いま思えば、インターネットなどで、自分が住んでいる地域にどんな労働保険事務組合があるのか調べていれば、少しはイメージできたかもしれません。苦笑

それでは過去問に入っていきましょう。

1問目は、労働保険事務組合の認可を受けるために、団体として必要なことについて問われていますので見てみましょう。

 

労働保険事務組合の認可を受けることができる団体とは

(平成29年雇用問10C)

労働保険事務組合の認可を受けようとする事業主の団体又はその連合団体は、事業主の団体の場合は法人でなければならないが、その連合団体の場合は代表者の定めがあれば法人でなくともよい。

 

解説

解答:誤り

労働保険事務組合の団体は、法人でなくても認可を受けることができます。

ただ、法人でない場合は、その団体性を明確にするために、代表者の定めがあることや、団体の事業内容がわかる定款や規約があることが必要です。

また、労働保険事務組合の認可を受ける基準としては、

「団体の運営実績が2年以上あること」、「労働保険事務の委託を予定している事業主が30以上あること」

などの要件がありますので、お手持ちのテキストで確認してみましょう。

ということで、労働保険事務組合の役割は、事業主から委託を受けて労働保険事務を行うことですが、

具体的には、概算保険料などの保険料を事業主から預かって申告や納付をしたりします。

となると、もし事業主が必要なお金を渡してくれなかったら労働保険事務組合としての責任はどうなるのでしょうか。

次の問題で確認してみましょう。

 

委託事業主から概算保険料を交付されなかったら、、、?

(平成25年雇用問8A)

労働保険事務組合は、概算保険料の納期限が到来しているにもかかわらず、委託事業主が概算保険料の納付のための金銭を労働保険事務組合に交付しない場合、当該概算保険料を立て替えて納付しなければならない。

 

解説

解答:誤り

委託事業主が納付に必要なお金を労働保険事務組合に交付しない場合、労働保険事務組合には立て替えて納付する義務はありません。

規定としては、

「事業主が労働保険料などの徴収金の納付のために、金銭を労働保険事務組合に交付したときは、その金額の限度で、労働保険事務組合は、政府に対して徴収金の納付の責任がある」

ということになっています。

なので、労働保険事務組合が責任を負うのは、あくまでも交付されたお金の範囲までということで、

お金をもらっていない納付分まで責任を負う必要はないということになります。

では逆に、事業主は労働保険事務組合にお金を預けているのに、労働保険事務組合が納付しなかった場合はどうなるのでしょうか。

事業主には責任はないのでしょうか?

 

労働保険組合が追徴金を納付しなかったらどうなる?

(令和元年雇用問9E)

労働保険事務組合が、委託を受けている事業主から交付された追徴金を督促状の指定期限までに納付しなかったために発生した延滞金について、政府は当該労働保険事務組合と当該事業主の両者に対して同時に当該延滞金に関する処分を行うこととなっている。

 

解説

解答:誤り

問題文のような規定はありません。

まず、追徴金には延滞金は発生しないので、この時点で誤りなのですが、

もし、労働保険事務組合に対して政府が滞納処分をしても徴収金が残っている場合、

その金額については事業主から徴収できることになっています。

規定としては2段階あって、

  1. 政府が追徴金又は延滞金を徴収する場合に、その徴収について労働保険事務組合の責めに帰すべき理由があるときは、その限度で、労働保険事務組合は、政府に対して徴収金の納付の責めに任ずるものとする
  2. 政府は、労働保険事務組合が納付すべき徴収金については、労働保険事務組合に対して滞納処分をしてもなお徴収すべき残余がある場合に限り、その残余の額を当該事業主から徴収することができる

となっているのです。

事業主からしてみたら、渡すべきお金は労働保険事務組合に渡してあるのに、

ヘタしたら事業主が労働保険事務組合の責任を負わなくちゃならない可能性があるわけですね。

さて、次は報奨金について見てみましょう。

報奨金は、労働保険事務組合が納付すべき労働保険料が督促なく完納されたり、納付状況が著しく良好な場合に、

事務組合に交付されるものです。

文字どおりご褒美ですね。

では、報奨金が交付される要件について、次の問題では委託事業主の規模について問われていますので確認しましょう。

 

報奨金の対象となる事業主とは

(平成30年雇用問10C)

労働保険料に係る報奨金の交付要件である労働保険事務組合が委託を受けて労働保険料を納付する事業主とは、常時15人以下の労働者を使用する事業の事業主のことをいうが、この「常時15人」か否かの判断は、事業主単位ではなく、事業単位(一括された事業については、一括後の事業単位)で行う。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

報奨金の交付要件に該当する委託事業主は、事業単位で常時15人以下の労働者を使用する事業主のことを指します。

なので、問題文にあるように、一括された事業については一括後の事業単位が15人以下であれば対象となるわけです。

ということは、委託事業主の規模としては割と小規模であると言えそうですね。

では最後に、報奨金の申請について見ておきましょう。

下の問題では、報奨金の交付申請書をどこに提出するのかが論点になっています。

 

報奨金の申請方法

(平成30年雇用問10D)

労働保険料に係る報奨金の交付を受けようとする労働保険事務組合は、労働保険事務組合報奨金交付申請書を、所轄公共職業安定所長に提出しなければならない。

 

解説

解答:誤り

報奨金の交付申請書は、所轄公共職業安定所長ではなく、「所轄都道府県労働局長」に提出します。

報奨金がもらえるかどうかは、7月10日時点で確定保険料などの額が95%以上納付されているかどうかで判断され、

報奨金の支給申請は10月15日までに所轄都道府県労働局長に提出することになっています。

 

今回のポイント

  • 労働保険事務組合の団体は、法人でなくても認可を受けることができますが、法人でない場合は、その団体性を明確にするために、代表者の定めがあることや、団体の事業内容がわかる定款や規約があることが必要です。
  • 「事業主が労働保険料などの徴収金の納付のために、金銭を労働保険事務組合に交付したときは、その金額の限度で、労働保険事務組合は、政府に対して徴収金の納付の責任があるので、委託事業主が納付に必要なお金を労働保険事務組合に交付しない場合、労働保険事務組合には立て替えて納付する義務はありません。
  • 労働保険事務組合に対して政府が滞納処分をしても徴収金が残っている場合、その金額については事業主から徴収できることになっています。
  • 報奨金の交付要件に該当する委託事業主は、事業単位で常時15人以下の労働者を使用する事業主のことを指します。
  • 報奨金の交付申請書は、「所轄都道府県労働局長」に提出します。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

規則正しい生活を保つためには、起床時間を固定すると良いです。

就寝時間より起床時間の方がコントロールしやすいのです。

朝日が入るようカーテンを少し開けておくと目を覚ましやすいですね(^^)

 

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