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なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。
なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
今日は、厚生年金保険法より「障害厚生年金の支給停止」に触れてみようと思います。
障害厚生年金が支給停止になる事由について過去問を読んで確認しましょう。
障害厚生年金は20歳になるまで支給停止に??
(平成30年問2オ)
障害厚生年金は、その受給権が20歳到達前に発生した場合、20歳に達するまでの期間、支給が停止される。
解説
解答:誤り
障害厚生年金の受給権が、20歳前に発生した場合、
支給停止になるという規定はなく、支給要件を満たしていれば支給されます。
厚生年金の場合、被保険者として保険料を負担しているはずなので、
20歳前でも支給要件を満たしていれば支給されます。
では、別の法律による給付を受けている場合の支給停止の事由について見てみましょう。
労災保険法の障害補償給付と障害厚生年金
(平成28年問9D)
障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金に係る傷病と同一の傷病について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を取得したときは、6年間その支給を停止する。
解説
解答:誤り
労災保険法の障害補償給付の受給権があっても、障害厚生年金が支給停止になるという規定はありません。
ただし、障害厚生年金は、労働基準法の障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間支給停止となります。
では最後に、障害厚生年金の支給停止と受給権の消滅について確認しましょう。
障害の程度が軽減していることにより、障害厚生年金が支給停止となっている場合、
所定の条件を満たすと受給権が消滅してしまいます。
それはどのような条件なのでしょうか。
障害厚生年金の支給停止と受給権の消滅
(平成27年問4E)
障害等級3級の障害厚生年金の支給を受けていた者が、63歳の時に障害の程度が軽減したためにその支給が停止された場合、当該障害厚生年金の受給権はその者が65歳に達した日に消滅する。
解説
解答:誤り
問題文の場合、65歳に達しても障害厚生年金の受給権は消滅しません。
原則としては、障害等級に該当する程度ではない者が65歳に達したときは、障害厚生年金の受給権は消滅しますが、
65歳に達した日において、障害等級に該当する程度の状態に該当しなくなった日から
障害等級に該当する程度の状態に該当せずに3年を経過していないときは対象外です。
今回のポイント
- 障害厚生年金の受給権が、20歳前に発生した場合でも支給要件を満たしていれば支給されます。
- 障害厚生年金は、労働基準法の障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間支給停止となります。
- 原則としては、障害等級に該当する程度ではない者が65歳に達したときは、障害厚生年金の受給権は消滅しますが、65歳に達した日において、障害等級に該当する程度の状態に該当しなくなった日から障害等級に該当する程度の状態に該当せずに3年を経過していないときは対象外です。
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