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【ふわっと全科目を眺める】「社労士試験 労基法 解雇」労基-121

このブログでは、毎日科目を変えてお送りしています。

なぜかというと、早いうちに全科目に触れておくことで、社労士試験の全容がイメージしやすくなり、勉強のペースが掴みやすくなるからです。

なので、あまり構えずに「ふ〜ん、そうなんだ」くらいの気軽な気持ちで読んでみてくださいね。

今回は、労働基準法における「解雇」について見てみようと思います。

解雇制限や解雇の予告などについて過去問を読んで確認しましょう。

 

解雇制限の適用とは

(平成24年問3エ)

使用者が労働者を解雇しようとする日の30日前に解雇の予告をしたところ、当該労働者が、予告の日から5日目に業務上の負傷をし療養のため2日間休業した。当該業務上の負傷による休業期間は当該解雇の予告期間の中に納まっているので、当該負傷については労働基準法第19条の適用はなく、当該解雇の効力は、当初の予告どおりの日に発生する。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合、解雇の効力は当初の予定通りには発生しません。

業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間とその後30日間については、解雇制限がかかりますので、

解雇をするにしても、2日間の休業プラス30日後ということになります。

ちなみに、「産前産後の女性が労働基準法65条の規定によって休業する期間及びその後30日間」についても同様に解雇制限があります。

さて、次は解雇の予告について見てみましょう。

下の過去問では、解雇の予告の取り消しができるかどうかが問われていますので読んでみましょう。

 

解雇の予告を取り消すことは可能?

(令和2年問5ウ)

使用者の行った解雇予告の意思表示は、一般的には取り消すことができないが、労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には、取り消すことができる。

 

解説

解答:正

解雇の予告は一度なされると使用者の都合で取り消すことはできませんが、

労働者が自由な判断で同意した場合は解雇の予告を取り消すことができます。

使用者の都合で解雇の予告を取り消すことができるとなると、労働者は使用者に振りまわされることになるので解雇の予告の撤回はできないことになっていますが、

労働者が納得して自分の意思で同意した場合には解雇の予告を取り消すことができるとされています。

では最後に解雇予告手当のお金としての性質について見てみたいと思います。

下の問題では、解雇予告手当と労基法23条の金品に当たるかどうかがテーマになっています。

 

解雇予告手当の性質

(平成30年問5A)

労働基準法第20条第1項の解雇予告手当は、同法第23条に定める、労働者の退職の際、その請求に応じて7日以内に支払うべき労働者の権利に属する金品にはあたらない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

解雇予告手当は、法23条における金品にはあたりません。

解雇予告手当は、解雇時に支払わないとそもそも解雇の効力が生じません。

つまり、解雇をした後に、解雇予告手当が残っているということは法律上は生じませんので、

法23条の金品の返還における金品にはあたらないということになります。

 

今回のポイント

  • 業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間とその後30日間については、解雇制限がかかります。
  • 解雇の予告は一度なされると使用者の都合で取り消すことはできませんが、労働者が自由な判断で同意した場合は解雇の予告を取り消すことができます。
  • 解雇予告手当は、法23条における金品にはあたりません。

 

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