「社労士試験 雇用保険法 つかみどころのない雇用保険二事業の勉強法とは」過去問・雇-68

雇用保険二事業は、受験勉強をしているとき、どこか掴みどころのないイメージがありましたね。

事業の規模が大きすぎてイメージできなかったんでしょうね。

今思えば、雇用調整助成金など、自分にとって少しでも馴染みのあるものを取っ掛かりにして少しずつ知識の範囲を広げていれば、もう少し楽に学習できていたかもしれません。苦笑

なので、まずは分かるところから少しずつ広げるように勉強されるのが良いかと思います。

それでは最初の問題を見てみましょう。

この過去問では、雇用安定事業の対象者が論点になっています。

はたして、雇用安定事業が援助をする相手は誰なのでしょうか?

 

雇用安定事業の対象となるのは?

(平成29年問7E)

政府は、季節的に失業する者が多数居住する地域において、労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる都道府県に対して、必要な助成及び援助を行うことができる。

 

解説

解答:誤り

問題文の場合の雇用安定事業の対象は、都道府県ではなく、「年間を通じて雇用する事業主」が対象です。

雇用安定事業の対象は、被保険者などだけでなく、

  • 雇用機会を増大させる必要がある地域への事業所の移転により新たに労働者を雇い入れる事業主
  • 季節的に失業する者が多数居住する地域においてこれらの者を年間を通じて雇用する事業主
  • その他雇用に関する状況を改善する必要がある地域における労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主

も対象になっています。

雇用保険料は、事業主と被保険者が負担しているものですから、都道府県に対して助成をするのも変な話ですよね。

では、次は能力開発事業についての過去問です。

能力開発事業は、あるところに行わせることができるのですが、それはどこでしょうか。

 

能力開発事業を行わせることができるのは?

(平成29年問7D)

政府は、能力開発事業の全部を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に行わせることができる。

 

解説

解答:誤り

政府は、能力開発事業を「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」に行わせることができますが、事業の全部ではなく「一部」です。

ちなみに、能力開発事業にはどんなものがあるのかというと、

  • 事業主等の行う職業訓練に対する助成及び援助
  • 有給教育訓練休暇を与える事業主に対する助成及び援助
  • 技能検定の実施に対する助成

などがあります。

他に、職場適応訓練というものもあります。

職場適応訓練というのは、実際の職場で作業について訓練を行うことで、作業環境に適応することを容易にさせる目的で実施するものです。

では、この職場適応訓練の対象となる人について、次の問題で確認しましょう。

 

職場適応訓練の対象者とは

(令和2年問7C)

高年齢受給資格者は、職場適応訓練の対象となる受給資格者に含まれない。

 

解説

解答:誤り

職場適応訓練は、受給資格者高年齢受給資格者特例受給資格者が対象になっていますので、問題文は誤りです。

ちなみに、職場適応訓練を行う事業主には、訓練費が支給されます。

さて、次は雇用調整助成金について見ていきましょう。

新型コロナウイルスですっかり定着した雇用調整助成金ですが、社労士試験ですでにちょこちょこ出題されています。

下の問題は、短時間休業をして雇用調整助成金を受給する場合の要件が論点になっていますので見てみましょう。

 

短時間休業で雇用調整助成金を受給するには

(令和元年問7A)

短時間休業により雇用調整助成金を受給しようとする事業主は、休業等の期間、休業等の対象となる労働者の範囲、手当又は賃金の支払の基準その他休業等の実施に関する事項について、あらかじめ事業所の労働者の過半数で組織する労働組合(労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者。)との間に書面による協定をしなければならない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

雇用調整助成金では、労働者を休業させることに対して助成をするという要件がありますが、

休業の期間や労働者の範囲など、休業の内容について過半数代表者と労使協定を結ぶ必要があります

これは、短時間休業でも同様です。

ちなみに、労働者に支払う休業手当については、労働基準法第26条に基づく休業手当の要件を満たしている必要があります。

では最後に、雇用調整助成金の受給ができない場合としてどんなものがあるのかを確認しましょう。

労働者の雇用を確保するための助成金ですが、事業主側に問題があるとアウトのようです。

 

雇用調整助成金を受給できないケースとは

(令和元年問7C)

雇用調整助成金は、労働保険料の納付の状況が著しく不適切である事業主に対しては、支給しない。

 

解説

解答:正

問題文のとおりです。

雇用調整助成金は、労働保険料の納付の状況が著しく不適切であったり、過去5年以内に不正行為をした事業主などに対しては支給されません。

雇用調整助成金は雇用保険料で賄われていますから、その保険料を納付していない事業主に支給されないのは当然といえば当然でしょうね。

 

今回のポイント

  • 雇用安定事業の対象は、被保険者などだけでなく、
    • 雇用機会を増大させる必要がある地域への事業所の移転により新たに労働者を雇い入れる事業主
    • 季節的に失業する者が多数居住する地域においてこれらの者を年間を通じて雇用する事業主
    • その他雇用に関する状況を改善する必要がある地域における労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主

    も対象になっています。

  • 政府は、能力開発事業の一部を「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」に行わせることができます。
  • 職場適応訓練は、受給資格者高年齢受給資格者特例受給資格者が対象になっていますので、問題文は誤りです。
  • 雇用調整助成金では、労働者を休業させることに対して助成をするという要件がありますが、休業の期間や労働者の範囲など、休業の内容について過半数代表者と労使協定を結ぶ必要があります
  • 雇用調整助成金は、労働保険料の納付の状況が著しく不適切であったり、過去5年以内に不正行為をした事業主などに対しては支給されません。

 

毎日の勉強のヒントにどうぞ♫

「知ってる」と「理解してる」は別のステージです。

「知ってる」では初見の問題に対応しにくいのです。

それは知識を使いこなすものではないからです。

繰り返し知識を擦り込むことで「理解」し、初見や応用問題に対応できるようになるのです(^^)

 

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